四日市ガールズケイリン決勝は尾崎睦が圧勝、完全優勝でグランプリ組の貫禄を示した。

レースは太田美穂→奈良岡彩子→中村由香里→小林莉子→尾崎睦→宮安利紗→飯塚朋子という初手の隊列、このまま打鐘を迎えて２センターから３番手の中村が飛び出して残り１周で主導権を取る。

美穂の番手から出た奈良岡がこれを追走して２角では追いつきざまにそのまま捲っていくが、中村も奈良岡もこれでは仕掛けが早すぎでどんどん踏んで隊列を短くしてしまっては尾崎が捲りやすくなるだけだ。

尾崎は最終バックであっさりその上を捲って先頭に立つとあとは後続を突き放して独走、奈良岡後位の莉子が尾崎を追った宮安を捌いて４角でなんとか２番手に浮上すると進路ができた美穂が莉子に続く。

尾崎は大楽勝、莉子が離れた②着となり奈良岡を交わした美穂が③着に入った。

尾崎は余裕の完全優勝、ただでさえ実力上位のところに今日は他派があまりにも拙い攻めで捲ってくださいになってしまった。

集大成とも言うべき平塚グランプリで⑤着に敗れてすぐの今回、モチベーション的には少し心配もあったが三日間危なげない勝ちっぷりで全くの杞憂に終わった。

伊東で完全優勝した奥井迪もそうだがすぐに切り替えてしっかり結果を出してくるのだから素晴らしい。

莉子は中村を深追いせず奈良岡の後ろから尾崎に切り替えようとするが突き放されて完敗、前がどんどん踏んで隊列が短くなったところを真後ろから一気に捲られては飛びつけない。

これで４場所連続して決勝②着、大きくは崩れないが周りもレベルがどんどん上がって特に瞬発力の部分では少し心配もある。

美穂はペースを上げる前に中村に叩かれて仕方なく粘る形、奈良岡にも踏み負けて後方になるが莉子に捌かれた宮安が外に浮いたところを割って莉子に続いた。

自身がバテて止まったわけではないので脚も残っていたし結局は中村や奈良岡より先着、しぶとさを発揮して長期休養明けながら決勝③着はまずまずで次回以降は上積みもあろう。

それなりに力のある美穂が逃げて一本棒の５番手なら尾崎も多少は苦しかったかもしれないが、中村がすぐに３番手から叩いて尾崎を楽にしてしまったし奈良岡も早めに踏まざるを得なくなりあれでは逃げているのと同じで尾崎とすれば全然怖くない。

ガールズケイリンは続いて静岡がスタート、ここはグランプリ組の高木真備が主役となるか。

奥井・尾崎が完璧な初戦を飾っているだけにこちらも続きたい。

細田愛未は近況やや冴えないがあっさり逆転があってもおかしくない力の持ち主、高木の番手があれば長い直線を利して差し切りは互角以上だ。

東口純は松阪の予選で林真奈美や細田を負かして久々の①着、続く武雄でも決勝②着と堅実だが優勝争いとなると高木と細田の一騎打ちか。

1/8
静岡6Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①藤巻　絵里佳 110島
②東口　純　　 108石○
③宮内　愛　　 112香
④宮地　寧々　 110岐
⑤飯田　よしの 106東△
⑥細田　愛未　 108埼◎
⑦門脇　真由美 102大▲

まともに逃げてくれる④宮地の存在は⑥細田にとっては好都合、そうでなくともこのあたりの相手なら自力でも圧倒しないといけない。

②東口は逃げる宮地後位か細田を追走、いずれにしても堅実マークでこのメンバーなら連下にははずせない。

あとは細田が前団を掃除してしまうと見て⑦門脇と⑤飯田へ。

宮地は武雄一般戦でまともに飛び出して蓑田真璃→田畑茉利名に差されて③着、得点以上に脚はある蓑田はともかく全く奮わない田畑にまで差し込まれてしまうのはいただけない。

①藤巻も予選で逃げていないのに一般戦で相手が軽いからと飛び出したら簡単に捲られて惨敗、どちらも一般戦あたりはあっさりクリアしてもらわないと困る。

三連単
⑥→②＝⑤⑦

1/8
静岡7Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①坂口　楓華　 112京△
②田畑　茉利名 102千
③高木　真備　 106東◎
④成田　可菜絵 112大○
⑤三宅　玲奈　 108岡
⑥中西　叶美　 112愛▲
⑦鈴木　彩夏　 110東

③高木はグランプリでは勝負所で狭くなって引いてしまい捲り不発の④着、オールスターの２勝はいずれも追い込みの勝利だし自力では奥井にはヒラ開催でも一度も勝っていないはずだ。

ここはあっさり逃げ切るだろうがこれからのためには普段から色々なレースをやっていく必要がある。

相手はどこへでも買えそうで極めて難解だが前回武雄決勝で梅川風子を交わして③着の④成田と同じく武雄で活躍した⑥中西を抜擢、①坂口はまともに勝負するようだと苦しく押さえまでとしたい。

三連単
③→④⑥→①④⑥

なお立川記念「鳳凰賞典レース」決勝は平原康多が優勝、逃げた小川真太郎の４番手から小倉竜二のブロックを掻い潜っての捲り快勝でＳ級Ｓ班の貫禄を示した。

すでにほとんどウマつきの番手戦ばかりだし優秀戦では逃げ潰れていて気配も分かりづらかったが最後はしっかり締めたのはさすがだ。