ガールズケイリンは取手最終日と福井二日目、取手決勝は小林莉子が梶田舞の捲りを差し切って見事な完全優勝を飾った。

レースは梶田→莉子→藤谷はるな→鈴木彩夏→石井貴子（東京）→亀川史華→門脇真由美という初手の隊列、打鐘前のバックで上がろうとした亀川を制して貴子が一気に飛び出す。

打鐘で貴子が先頭に立つと後位は人気勢梶田→莉子、その後ろは彩夏→亀川と藤川→門脇で並走になり緩いペースで最終ホームへ向かう。

ここで外並走を嫌ったのか藤谷が飛び出す意外な展開、貴子はいったん藤谷に前に出かけられた所から２角で内を掬って再度先頭に立つ。

初日に藤谷に絡まれて踏み場をなくした梶田は同じ形は嫌なのでこれを追わず、２角で藤谷を入れて３番手から外に出してすぐに捲っていく。

梶田は好スピードであっさり貴子を捕らえて２センターでは完全に先頭、莉子も続いて直線は人気両者の一騎打ちになる。

当所は直線の長いタフなコースでこうなれば莉子の展開、粘る梶田をゴール寸前で捕らえて最後はハンドル投げが決まった。

捲った梶田は惜敗の②着、以下は離れたが後方から捲り追い込んだ門脇が③着に入った。

莉子はようやく今年初優勝、初手から梶田の後ろにいてその梶田が早めに発進する絶好の展開をしっかりモノにした。

今回は久々に三日間文句なしの動き、ここからいい流れを作りたい。

梶田は捲って一応力は示したものの莉子に差されて②着、絶好の形になったはずがまたも藤谷にかき回されて早めに発進してしまったのでその分お釣りがなかった。

三日間余裕がないように感じたし周りのレベルアップも著しいので以前のような絶対的な存在ではなくなっている。

門脇は捲りを梶田に併せられた形で普通なら苦しいがしぶとく伸びて上位２車とは離れながらも③着を確保した。

近況は決勝では暴走のようなレースばかりだったのでやや人気を落としていて２強のワンツーで三連単がこの配当というのは的中した人には美味しい。

福井では超伏兵の矢野光世が梅川風子を封じての逃げ切りで大波乱、石井貴子（千葉）はしっかり連勝を飾った。

６Ｒは内村舞織→田中まい→渡辺ゆかり→杉沢毛伊子→矢野→梅川→福田礼佳という初手、残り２周で梅川→福田が上がると矢野も切り替えてさらに杉沢もバックでその後ろに車を出す。

打鐘を迎えて梅川がまいを抑えているところを矢野が叩いて主導権、梅川も踏み込んで番手に入るが矢野に続いてきた杉沢が外並走で粘る。

脚力では明らかに上位の梅川が簡単に踏み勝ってしまいそうなものだが前のペースが遅いこともあり杉沢もなかなか脱落しないので梅川は完全に包まれる形になる。

後ろの内村は両者の外に出して２センターから捲り追い込み、ようやく梅川も単独の番手になる。

しかしスンナリ駆ければ得点以上の力を発揮するのが矢野、全くの楽なペースなのでお釣りは十分だ。

直線は梅川・内村が懸命に追い込むも差は詰まらず、矢野がまんまと逃げ切って三連単は20万車券が飛び出した。

梅川が②着で内村は③着、杉沢は力尽きて⑥着に終わった。

矢野はあっと驚く逃げ切り、先述のようにスンナリだとなかなか強くて単調になりやすい一般戦では近況また①着を量産している。

それでも予選クラスだとスピード・瞬発力不足に加えて接近戦はまるでダメなのでなかなかいい形にならないしちょっと手は出しにくい。

梅川は矢野を使って上手に走ろうとしたのが敗因、それ自体は悪いことではないが矢野あたりとはスピードが違うのだから自分が逃げるつもりなら何でもなかった。

最後はもう脚色が矢野と一緒になってしまい全く力を発揮できず、これはもちろん「喝！」だ。

内村は絶好の展開になったが実質３番手から③着で結局流れ込んだだけ、梅川が包まれる大チャンスを生かせなかった。

いかんせん決め手不足、いつもいい位置にはいるが②③着に落ち着いてしまう。

７Ｒは山本レナ→山口菜津子→高橋梨香→貴子→浦部郁里→奈良岡彩子→島田優里、２周目の２センターから奈良岡が内を掬って貴子後位は並走になる。

このまま打鐘を迎えて梨香がインを斬るのかと思ったら何を考えているのか最終ホームでそのまま先行態勢、これに続いた貴子はもう大楽勝の展開でその後位は浦部が早々に１車下げたので奈良岡→浦部となる。

貴子は最終バックで余裕の番手捲り、奈良岡は続くが浦部は離れてしまう。

貴子は直線で奈良岡も突き放して快勝、貴子後位を奪取した奈良岡が②着となり離れた浦部は島田の追撃をかろうじて退けて定位置の③着を確保した。

貴子はただでさえ断然なのに梨香が引っ張ってしまったので勝ってくださいの大楽勝、半周も踏んでいない。

やはり梅川あたりと比べると総合力でこちらがまだまだ上位、今回のメンバーならあっさり完全優勝が濃厚だ。

奈良岡は内から追い上げて浦部から貴子後位を奪取、最後はさすがに突き放されてしまったが位置を取り切った内容はよかった。

浦部は最終ホームで降りて３番手、初日②着なので安全運転というのはクレバーな考え方で結局は離れてしまったがなんとか最少失点に止めた。

梨香は逃げる自体がよくないし貴子を引っ張っているようでは論外、逆にならないといけないのにどうしてこういうレースになるのか。

3/18
福井９Ｒガールズ一般
[車 名 期県]
①田中　まい　 104千◎
②福田　礼佳　 108栃
③山口　菜津子 102高
④杉沢　毛伊子 104静◯
⑤山本　レナ　 106京△
⑥島田　優里　 108奈
⑦高橋　梨香　 106埼▲

優勝経験者の①まい・④杉沢・⑦梨香の３車はいずれもここならあっさりがあってもいいがいかんせんどれもレース運びが粗い。

一応近況は自在性も出ているまいを中心に据えるが混戦、あとは⑤レナもようやく底を脱して一般戦なら勝負になる。

三連単
①→④⑦→④⑤⑦

3/18
福井11Ｒガールズ決勝
[車 名 期県]
①浦部　郁里 　102井
②梅川　風子　 112東○
③内村　舞織　 112福▲
④石井　貴子　 106千◎
⑤奈良岡　彩子 104青△
⑥渡辺　ゆかり 102梨
⑦矢野　光世　 104福

④貴子の完全Ｖ、怖いのは②梅川だがあのようなレースの後はまともに飛び出してしまいがちで貴子があっさり位置を取っての捲り差しで決着だ。

相手は梅川から③内村と⑤奈良岡。

三連単
④→②＝③⑤

ガールズケイリンはさらに佐世保がスタート、ここは太田りゆと鈴木奈央の対戦が注目される。

りゆは松戸トライアル決勝で奥井迪を捲って３場所連続優勝、勝負強さを発揮して大舞台への切符をつかみ取った。

一方の奈央はここが今年初出走、どちらも競技との両立で頑張っている。

加瀬加奈子・中村由香里の両レジェンドも参戦、前回大宮に続いての同時あっせんだが加瀬はなんと前回予選落ちしているだけに状態が気になる。

3/18
佐世保１Ｒガールズ予選１
[車 名 期県]
①中村　由香里 102東△
②宮内　愛　　 112香
③中西　叶美　 112愛
④荒川　ひかり 110茨
⑤中嶋　里美　 110愛▲
⑥野口　のぞみ 110長◯
⑦鈴木　奈央　 110静◎

走ってみないと分からない部分もあるが一応⑦奈央、このあたりはあっさり通過しないと先がない。

相手は上昇カーブの⑥のぞみと前回小倉は悪くなかった⑤中嶋、押さえに①中村。

三連単
⑦→⑤⑥→①⑤⑥

3/18
佐世保２Ｒガールズ予選１
[車 名 期県]
①太田　りゆ　 112埼◉
②三宅　玲奈　 108岡
③関口　美穂　 102埼▲
④加瀬　加奈子 102新◯
⑤田中　真彩　 112媛
⑥野口　諭実可 102群
⑦宮地　寧々　 110岐△

新たなスター候補①りゆがぶっちぎる。

相手は一応④加瀬、前回はまさかの予選落ちだが実績を信頼する。

あとはしぶとい③関口と逃げない前提で⑦宮地。

三連単
①→④＝③⑦

松山ではＧ２「ウィナーズカップ」がスタート、全日本選抜を制して早くもグランプリへの切符を得るとともにグランドスラムにも王手（寬仁親王牌）をかけた新田祐大と昨年はその番手からＧ１タイトルを２つ獲得した渡邉一成の黄金コンビが主役となろう。

なお最終日にはガールズコレクションも行われる。

3/18
松山12ﾚｰｽ S級特別選抜予選
[車 名 期県]
①渡邉　一成　　88島◯
②吉田　敏洋　　85愛▲
③太田　竜馬　 109徳
④川村　晃司　　85京
⑤竹内　雄作　　99岐
⑥宿口　陽一　　91埼△
⑦桑原　大志　　80山
⑧稲毛　健太　　97和
⑨新田　祐大　　90島◎

並び
⑨1 ⑤2 ⑧4 ③7 ⑥

細切れ戦で一本棒の後方という展開にはなりにくいのであっさり⑨新田の捲りが炸裂、①渡邉とワンツーが有力だ。

③着探しだが番手戦の②吉田が大本線も妙味はどの３番手でも回れる⑥宿口。

三連単
⑨＝①→②⑥