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捜査資料捏造の福井GⅢ~淫者の声

2021/06/14 12:03 閲覧数(223)
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 福井GⅢ大阪・関西万博協賛競輪は柴崎淳の優勝で終幕した。
 柴崎一着、野田源一の二着を視認した直後、〈あぁ、二度あることは三度あるじゃなくて一着二着の呼び水だったわけね……〉と、常のギャンブルよりちょっとだけ増量の悔しさが身中の血管をめぐった。
 昨日当欄に長口舌で記した予想の締めは“直前の岸和田FⅠ開催は、初日も決勝も柴崎=野田の一着=三着だったのだから、三度……”だった。三度彼らの一着・三着をえいやとなぞるのは佳しとしても、視座を変えれば、二人の一着二着が出たがっている。そう感応できなかった鈍さを悔やんだわけだが、そのとき。あれ? まてよ。もしかしたら――。恐る恐る資料を確認したら、やっぱり勘違いだった。岸和田の柴崎と野田は、初日が柴崎一着・野田二着、決勝は野田優勝・柴崎三着だったのだ。
 愚生の予想に「初動捜査からやり直し」はツキモノであるが、最終最後の捜査に提出された資料が捏造だったことは稀有だろう。愈々焼きが回ってきたなと暗澹たる心持ちとなる(読者諸兄に於いては、出鱈目を記してしまったこと、謹んでお詫び申し上げます)。
 岸和田の数字を間違えねば当たる予想を提示できただろうか? 
 不細工な感想戦はやめとこう。ギャンブルをやらない人にはこんな失策屁でもなかろうが、普段からギャンブルにエネルギーを割いている人にとっては、実に気が弱るエラーだから。
 朝方の公園のベンチでホームレスの男性が漫画を読んでいた。いつもなら男は大抵ラジオから流れるNHKのニュースを聞いているのだが、今日は雨模様だからか自慢の中型ラジオ(旧式のラジカセにも見える)を持参しなかったらしい。
 腰近くまで伸びた長髪の男は、山松ゆうきち著『淫者の声』の主人公に似ている。
 劇中の主人公は東京都下の某私鉄沿線駅前で毎日毎日演説をぶっている。私は神様だと名乗りながらラジカルな説法を吐く。最初は町の人から迷惑がられ疎んじられる日々であったが、些細な出来事の積み重なりから、段々と町民との交流がはじまり、小屋を作ってもらったり、食べ物の差し入れも日常化する。ついには男を神と崇め尊敬する男女まで現れ……そんな或る日見知らぬ男性がなにかの足しにと三十万のお布施を置いて去った。
 “次の日/神様は初めて駅前から姿を消した”の次景は“競輪場”で、以降十二景の神様が車券と格闘する場内の活写が実にいい。競輪場の次の日、三十万をスった神様は駅頭に立ち、競輪競馬撲滅をアジるのであった。
 競輪に淫した時代は遠くにありて想うものではなかろうが、今の私の裡に「淫者の声」の残滓はあるか。

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