競輪記者という仕事の役得のひとつに、観光ではまず訪れないであろう土地に行けたことを挙げたい。この仕事に就かなかったとしても琵琶湖や高松には遊びに行ったかもしれないが、久留米という土地を旅行先に選ぶことはなかったとのではないか。二十年ほど前の久留米の繁華街にあった派手なフィリピン・ハブを薄っすらと憶えている。タレント・ビザがバンバン発給されていた、活況のフィリピンパブ黄金時代だ。
〈熊本記念決勝〉古性優作が先行しながら別線のカマシの番手にドンと体当たりする。その絵に俺はいつも眩暈に似た快感を覚える(ちょいと大仰か)。魅惑のタテ・ヨコ変幻な攻めに俺は、どうしても筋違い車券を求める傾向がある。初日は古性から南修二じゃないとこを買ったが二人で逃げてしまった(ともに着外)。準決も同様の買いに出たがきれいに古性-南のワンツーだった。単細胞の俺がやることはただひとつ。懲りずに古性から「違うところ」である。〈第十二競走〉まずは深谷知広-浅井康太のところへ④②⑦と④⑦②の三連単。あとベスト状態に思える小松崎大地へ④⑥の二車単も買います。
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