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忘れた頃の自動番組~共同通信社杯開幕

2021/09/18 9:44 閲覧数(314)
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 自動編成番組というものに好き嫌いはないけど、けっして待ち望んでいるわけではないから、あぁ共同通信かぁ、と、忘れた頃の自動番組に相対することになる。
 運を天に任せた制度だから、新奇な番組、珍奇な番組……普段はお目にかかれないようなものに出くわすわけだが、ま、どんな番組だろうと、それを料理するのは選手だから、い~いドラマになるかどうかはあくまで選手次第である。
 開幕の第一競走には新奇といえば新奇、珍奇といえば珍奇、ねじくれたといえばねじくれた番組――吉田拓矢(茨城)-鈴木庸之(新潟)-阿部大樹(埼玉)と自力屋三人がしっかり組み、あとの五人、志智俊夫(岐阜)、渡部哲男(愛媛)、和田圭(宮城)、西岡正一(和歌山)、小川勇介(福岡)の追込屋はみんな単騎――が配された。
 むかしなら、先行一車で番手を競らねば競輪じゃない。いまでも、さすがに誰かは番手、もしくは三番手をやるしかなかろう。と、なるのだが……。
 レースはインを切ったかたち?の志智が正攻法、二三車身空けて吉田-鈴木-阿部-和田-小川-西岡-渡部の一本棒がずうっとつづき、赤板周回の四角附近まで誘導がひっぱるというレアな景色。一周手前から吉田が仕かける。イン待ちの志智の飛び付きはいかにもきびしく、一車二車三車と内側を後退。その志智をのぞけば、最後の一周も一本棒の競輪と相なった。選手の頭のなかには五着権利があるから、志智以外は金縛りにあったように動けず、結局は本線の関東トリオと、その四番手五番手におさまり温和しくしていた和田と小川が、二次予選に駒をすすめた。冗談口で附記させてもらえば、ほぼ一本棒の淡泊な競輪なのに失格者がひとり出ているのが、妙に可笑しい。
 むかしの競輪は、競りだろうとおもえば、たいがいは競った。
 いまの競輪は、競るかもしれないぐらいじゃ、まず競らない。


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