一日中競輪がやっていないから、スピード・チャンネルも仕方なく過去の特別競輪のダイジェスト等で番組をうめていた。
『平成競輪年譜』で使われたレースの編集映像がややもの足りなかったこともあって、ほぼ決勝戦まるごとの長尺フィルムで網羅された競輪グランプリ特集など、楽しく拝見させてもらったのだが、それでもこれは観たくなかったいう「年」にぶつかると、なにかがむくりと起きあがり、いやな唾が口中にひろがる。
年末の競輪グランプリで小躍りするほどの大勝をした記憶はなくとも、ほとんどのグランプリは俺にとり、――そうだここで競るンだとか、あ、これは某が二着でガッツボースしちゃうンだよな。この年はぜんぶ深谷が行って金子貴志だった。ああこれは笑っちゃうほど凡戦だったなァめずらしく――旧き良き懐かしさに包まれているのだが、ぽつぽつと幾年かに、深手・傷心・悔恨が存するのである。それは負けた金子の嵩ではなく、己のギャンブル(そんなたいそうなものではありませんが)に徹すること叶わずの一戦二戦三戦で、その失敗だけは時の流れも簡単には癒してくれないみたいだ。
観てはいけないグランプリもある。失恋の痛手に直結する風景とおなじように――と記せば、お笑い種だろうけど。
まる二日間車券を買っていないので(冗談で購入した伊東ミッドナイトの二百円を除く)、どうしても筆おろしが慎重になる。
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