競輪を初めてしばらく経って就職した。社員寮が所沢市にあり転居したので西武園競輪が一番近くとなった。当時の西武園競輪は現在の西武園競輪場からは全く違うが、まず入場門は西武園駅を降りてから左手の坂を上った途中にあった。周長は500㍍でホームとバックは現在とは逆だった。バックの客席は傾斜を利用して造られており古代ギリシャの建物のような大きな柱が何本かあり番号がでっかく書かれていた。トイレはひどく簡易型のようなものが客席最上段の右奥に一つあるだけだった。しかし、私の中で今でもナンバーワンと思っているものがある。それは当時の１コーナー付近にあった食堂のモツ煮込み、それは醤油で煮込まれていて絶品の味だった。この食堂は場所が悪かったのか客はあまり入っていなかったが、自分の長い競輪生活の中でこの食堂のモツ煮込みが今でもナンバーワンだと思っている。