ガールズケイリンは奈良初日と松山ナイター最終日、ガールズコレクションのトライアルとなる奈良では高木真備と大久保花梨がともに逃げ切って初日を飾った。

なおダイジェスト観戦なので初手の詳細は不明、スタートの映像だけ映すのは全く意味がない。

11Ｒは前団の坂口楓華→小林莉子を内村舞織→高橋朋恵→篠崎新純で抑えたところを待ってましたとばかりに高木が叩いて主導権、東口純も追走するが当然ながら高木後位は渋滞となり内村→坂口→莉子と東口→朋恵→篠崎の２列棒状で最終ホームへ向かう。

残り１周で後方から篠崎が強引に捲っていくがこれはいかにも無理筋、これで捲れるようならとっくにもっと勝っている。

切り替えた莉子も完全に終了、高木後位は内村が取り切って最終バックを通過する。

直線は内村もよく差を詰めたが後続をもつれさせて楽逃げになった高木が悠々押し切り、高木後位を奪取した内村が②着となり内で我慢した坂口が③着に流れ込んだ。

高木は実質先行１車で後続のもつれも大方の予想通り、ただでさえ強いうえに展開も利した。

しかしそれでも内村とはわずかの差、松山では実際に差されているし周りも力をつけているのでこれまでのように見下ろすようなレースをしていると足元を掬われる可能性もある。

内村は的確に運んで高木後位を取り切る好内容、差せれば完璧だったが今日はこれで十分だろう。

変に自力にこだわって失敗するケースが目立っていたがこのメンバーでしっかりやるべき事をやって結果も出したのは見事だ。

坂口は内村の後ろで包まれてしまったが内で我慢して③着、松戸ドリームトーナメントでも活躍したように小回りバンクは得意と思われる。

こちらも前回静岡では高木に土をつけており近況の気配は上々、流れに乗って上位進出があっても驚かない。

莉子・篠崎は完全に後手、このレースは特に前々に展開できる選手が揃っていて対応できなかった。

両者ともにレース巧者で通っているが全体のレベルはどんどん上がっており、もっと厳しく攻めないとすぐに取り残されてしまう。

12Ｒはスタート時の映像では梶田舞→林真奈美→戸田みよ子→中川諒子→大久保→浦部郁里で高橋梨香は林の外あたりに浮く形、打鐘では林が梶田に並びかけて梶田→戸田→梨香と林→中川が並走になり隊列が短くなったところを大久保が一気に叩いて残り１周で主導権を取る。

浦部が懸命の追走も梶田が飛びついて大久保→梶田で最終バックを通過、その後ろには戸田が続く。

これは梶田の展開と思われたが大久保もお釣りは十分、直線は差が詰まりそうで詰まらず大久保がそのまま押し切った。

梶田は交わせず②着、その後ろにいた戸田が③着となった。

大久保は好機に仕掛けて楽々主導権から番手に入った梶田を退けて圧巻の逃げ切り勝ち、少し早いかなと思っていたが隊列が短くなったところでスムーズに叩けたので出切ってからもかなり余裕があった。

これは着差以上に強い内容、高木との対戦はかなり楽しみだ。

梶田は林に斬られた上を大久保に叩かれては最悪なので突っ張らざるを得なかったし、その後すぐに大久保が飛んできて今度は浦部と並走、最終的には大久保後位に入ったものの意外と脚を使わされている。

高知では大久保の連勝を止めて意地を見せたが予選では加藤恵に大金星を献上するなど新勢力に押され気味、この一年で立ち位置は変わってしまった。

戸田はしっかり梶田後位を確保して追走、この選手は拾える強みがある。

今回はマーク選手でもチャンスがあるシステム、第１戦の高松は順当に収まったが一人ぐらい意外な選手が食い込まないと面白くない。

1/20
奈良11Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①中川　諒子　 102熊○
②篠崎　新純　 102千
③高木　真備　 106東◎
④高橋　梨香　 106埼
⑤戸田　みよ子 102広△
⑥林　真奈美 110福
⑦内村　舞織　 112福▲

機動力で抵抗してくるような相手は不在で③高木の連勝、しかし相手探しは難解極まりない。

とにかく前々・内が基本なのでやはり内枠重視でまずは①中川の巻き返し、確定板なら決勝進出はあるのでやるべき事をしっかりやってほしい。

⑦内村は初日と同じレースができればたいしたものだが大外枠が試練、あとは⑤戸田も決勝進出へ嗅覚を働かせるだろう。

初日⑦着の②篠崎は最低②着で最終レース待ち、無理をしてしまいそうなのでここは見切る。

三連単
③→①＝⑤⑦

1/20
奈良12Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①小林　莉子 　102東○
②浦部　郁里 　102井
③坂口　楓華　 112京△
④梶田　舞　　 104栃▲
⑤大久保　花梨 112福◎
⑥高橋　朋恵 　108長
⑦東口　純　　 108石

こちらは⑤大久保の連勝、実質先行１車で初日同様あっさり主導権を取って押し切る。

相手は後がない①莉子、総力戦で突破を目論む。

力で④梶田ももちろん圏内、あとは③坂口も押さえたい。

三連単
⑤→①＝③④

松山決勝は奥井迪が圧倒的な強さで２場所連続となる完全優勝を飾った。

レースは高橋智香→細田愛未→日野友葵→奥井→門脇真由美→石井貴子（東京）→宮地寧々という初手、残り２周でまず貴子が動くと宮地がこれを交わして上がっていく。

宮地が先頭に立って打鐘、智香が続いて貴子は３番手に入り奥井はその後ろで細田と並走になる。

最終ホームで貴子が仕掛けると奥井もこれを追走、細田は奥井を出して奥井後位に入ろうとするが宮地に阻まれてその後ろになってしまう。

これはもう奥井が楽勝の展開、最終バックで番手捲りを放つとあとは後続を突き放す。

奥井はぶっちぎりの圧勝、結局は番手捲りを食らった貴子が②着となり細田が宮地を交わしてなんとか③着を確保した。

奥井はただでさえ強いのが先に仕掛けた貴子の番手に入って番手捲りで大楽勝、これでは他派はお手上げだ。

もちろん先行が基本でいいが相手の出方や展開によって使い分けができれば悲願のタイトル獲得へぐっと近づく。

貴子は奥井より先に仕掛けて奥井がいつものように強引に叩いてくれれば番手に入れたかもしれないが、今日は逆に奥井に使われてしまってはひとたまりもない。

しかし番手捲りを食らったにしてはよく粘って②着、予選ではピリッとしなかったが最後はなんとか面目を保った。

細田は勝負所でもたついて追走できず、貴子を追えなかったのか追わなかったのかはともかく結局奥井にも離れてしまった。

もう少し俊敏に立ち回れないと自分から位置を取れないし、それ以前にまだ自力のつもりなのが致命的でたまたまでしかいい形にならない。

大宮記念「東日本発祥倉茂記念杯」は平原康多が捲って優秀戦も快勝、初日から連勝となった。

平原が強いのは確かだが初日といい優秀といい他派もちょっとお粗末、平原に捲ってくださいという展開をわざわざ作っている。

特に期待した古性優作にはガッカリ、近畿４番手からなんであんな所で仕掛けてしまうのか理解に苦しむ。

勝ち上がりに関係なくても車券は売っているのだからあのようレースでは困る。

どの選手にも言いたいのは客のために走る必要はないが最低限自分のために走ってほしいということ、それが結果的には車券を買っている客のためになる。

力を出し切るなどと言って変なところで飛び出して他車に利するだけのレースは論外、何回も走っているのだからこう動いたらこうなるぐらいはもう少し考えてほしい。

1/20
大宮10R Ｓ級準決勝
[車 名 期県]
①橋本　強　　 89媛○
②吉澤　純平　101茨▲
③南　修二　　 88大
④真船　圭一郎 94島◎
⑤中井　太祐　 97奈
⑥掛水　泰範　 98高
⑦神山　雄一郎 61栃
⑧安部　達也　 83埼
⑨稲垣　裕之　 86京△

並び
⑥1 ④ ②78 ⑤93

共に後ろが重たい②吉澤と⑤中井、二次予選では吉澤が中井を軽く叩き切ったが後ろが離れて中井が番手に入った。

再度もつれれば⑥掛水のカマシ頃、近況自在性が出てきた④真船はその３番手からしれっと捲り追い込んで一発だ。

相手はまず掛水の番手の①橋本、あとは力で吉澤と⑨稲垣にしておく。

二車単
④＝①②⑨

1/20
大宮11R Ｓ級準決勝
[車 名 期県]
①柴崎　淳　　 91三◎
②山賀　雅仁　 87千
③三谷　竜生　101奈
④菅田　壱道　 91城▲
⑤渡邉　雄太　105静
⑥内田　英介　 91東
⑦村上　博幸　 86京○
⑧小岩　大介　 90分△
⑨齋藤　登志信 80城

並び
①8 ③76 ④9 ⑤2

③三谷はＳ級Ｓ班なのだから自分のレースをするべきだがなんだか小さくまとまってしまった印象だ。

ここも逃げてしまいそうだし後ろにさっさと踏まれるので積極的には買いたくない。

スピード・キレで①柴崎を抜擢、脚をためて捲り一発を決めてほしい。

相手はまず展開有利の⑦村上、あとは捲ってくる④菅田と最後にマークの⑧小岩も押さえで。

二車単
①＝④⑦⑧

1/20
大宮12R Ｓ級準決勝
[車 名 期県]
①平原　康多　87埼▲
②小川　勇介　90福
③河野　通孝　88茨
④澤田　義和　69兵○
⑤松岡　貴久　90熊△
⑥栗田　貴徳　93媛
⑦古性　優作 100大◎
⑧三槻　智清　80佐
⑨小野　大介　91島

並び
①39 ⑤28 ⑦46

優秀戦の⑦古性には激怒したがここはしっかり勝負してくるはず、中団確保から捲るか①平原の番手を攻めてくるだろう。

相手はラインの④澤田と力で平原、捲ってくる⑤松岡まで。

二車単
⑦＝①④⑤