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グランプリと雨とストリップ

2016/12/30 10:52 閲覧数(515)
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「ダレカ テアゲナヨ! コノ イクジナシ!」

舞台上で片言の日本語でストリップ嬢が叫んでいた。
1000円でポラロイドの写真撮影ができるという。

客はみんな笑って応じなかったが、車券で浮いていた私は友人と手を挙げて、その場で撮った写真をコートのポケットにしまった。

その日は97年のグランプリの帰りだった。
悲願のグランプリ制覇を目指して逃げる神山の番手に、積極的に前を取ろうとした山田裕仁がハマり、ゴール前で神山を差したレースだった。

初めて買ったグランプリで当たったという嬉しさより記憶に残ることがある。

その頃、一緒に競輪に行く友人がいた。
彼は小学校時代からの付き合いで、全く気を遣わずに済む奴で、話題はいつもギャンブルとスケべな話だった気がする。

あのグランプリの日も、勝ったらいい店に行くぞと言いながら、お互いの車券のハズレを笑いながらけなし合う、いつものギャンブル場での雰囲気だった。

そして最終レース。
9人のレーサーが、強い雨で暗くなったグランプリの発走台に立った。
その時友人が、真顔でボソッと言った。

「かっこいいなあ」

俺も同じことを思っていたが、まさかその友人から、そんな言葉が出るとは思わなかった。
ふたりはずっと黙ってレースを見ていた。

競輪を続けているのは、あの日の発走台にも理由がある気がしている。

レーサーと雨とストリップ嬢。
20代の忘れられない思い出だ。

今日は晴れそうだけど、立川に行ってみようか。
あの日のみんなに感謝して。


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