ガールズケイリンは高松最終日と小倉ミッドナイト二日目、平塚ガールズコレクション（５月）のトライアルレースとなっている高松決勝は児玉碧衣が圧巻の逃げ切りで完全優勝を飾り②着の山原さくらとともに出走権を獲得した。

レースは山原→田中まい→長澤彩→石井寛子→児玉→奈良岡彩子→土屋珠里という初手の隊列、打鐘で土屋が一気に飛び出す。

山原はこの後ろに入って一見いい形だが、その土屋に続いて児玉が仕掛けてくるのは見え見えで児玉と土屋ではスピードが違いすぎる。

山原としてはすぐに叩き返して踏み込んでいれば簡単に児玉の番手に入れそうだったが、いったんアクションを見せたもののスイッチできないと判断したのか土屋後位に戻ってしまう。

他は山原頼みで児玉とやり合ってくれないかなというレースなので山原の後ろが並走、結局誰も追わないので児玉が残り１周では早くも独走になる。

２角からようやく発進の山原が追撃、奈良岡に踏み勝ったまいが単独の３番手でその後ろにいた寛子も続く。

しかしすでに児玉ははるか前方、直線は山原も猛追するが１車身ぐらいまで詰めるのが精一杯で児玉が悠々押し切った。

山原は②着でコレクションの出走権は獲得、③着にはまいが入った。

児玉は三日間圧倒的な強さで完全Ｖ、先に土屋が斬ってくれて叩きやすくなったし抵抗してくる選手も追ってくる選手もいないので全くのワンサイドになってしまった。

こういう強さを見ているとグランプリの惨敗が信じられないが、奥井迪のように必ず抵抗してくる選手がいるレースではまた流れが違ってくるのでそれにどう対応していくかがタイトル獲得へのカギとなろう。

山原はこのレースそのものに関してはちょっと消極的、思い切って踏み込んでいれば児玉の番手に嵌まれて楽勝だったと思うがこれではせっかく予選で先行した意味もなくなってしまう。

しかしあくまでもコレクションのトライアルと考えれば②着権利のレースでしっかり権利を取れたのだからこれで十分、慌てて中途半端に出て第２先行になるのが一番よくないのだから飛びつけないと判断したのであればこれはこれでテーマに沿っている。

明らかに力をつけているし常々申し上げているように脚力的にはすでにトップの数名に入るランク、本番ではしっかり勝ちに出てほしい。

まいは初手で枠なりに山原の後ろ、並走になったが外の奈良岡を退けて山原マークを死守した。

今回は補欠からの繰り上がりなので②着が必須だったが今日の山原の仕掛けでは抜くのは難しく勝負の形は作ったものの惜しくも届かず、しかしこのメンバーでも位置が取れるようになってきたのは今後に生きるだろう。

寛子は後方になり流れ込んだだけの④着、グランプリではうまく走れたがこういうメンバーになると自ら動いて位置を取れずに展開待ちになってしまう。

スンナリ運べた時の決め手は素晴らしいが周りのレベルもどんどん上がっているのでそう簡単に形は作れない。

小倉では亀川史華が捲り快勝、大本命の石井貴子（千葉）は余裕の連勝を飾った。

１Ｒは蓑田真璃→宮安利紗→亀川→菅田賀子→岡村育子→森美紀→関口美穂という初手、残り２周で森が上がって３番手に入ると関口も続いて引いた亀川は５番手で打鐘を迎える。

前受けの蓑田がジワリとペースを上げていってそのまま先行、２番手の宮安が２角から捲ろうとするが蓑田が出させない。

隊列が短くなったところを最終バックで５番手から亀川が一気に捲って前団に襲い掛かると粘る蓑田を直線で交わして快勝した。

４番手から亀川の捲りに切り替えた伏兵の関口が②着に突っ込み逃げた蓑田は③着となった。

亀川は初日と比べて大幅に相手が軽くなって順当勝ち、５番手でじっくり構えて自分のタイミングで仕掛けることができた。

いったんスピードに乗れればなかなかの迫力、決勝でもそれをうまく引き出したい。

関口は森を追走して４番手を確保、うまく捲った亀川後位に切り替えて②着まで届いた。

もちろん前が強かったからだが上々の伸び、久々の決勝進出となった。

蓑田は前受けからそのまま先行、いい感じで駆けて亀川の決め手には屈したものの③着に粘った。

今回は相手関係で恵まれた面も大きいが上々の内容、決勝も思い切って走ってほしい。

２Ｒは島田優里→青木美優→佐々木恵理→貴子→小林彩乃→山口優衣→齊藤由紀、このまま打鐘となり最終ホームで貴子が一気に仕掛ける。

佐々木が併せて出るも力の差は歴然、最終バックでは貴子が大きく後続を突き放して佐々木が第２先行となり貴子から離れた彩乃が懸命にその後ろに追い上げる。

貴子は圧勝、結局佐々木が②着を死守して彩乃は③着となった。

貴子はいつも通りのカマシで大楽勝、相手にかなり恵まれたのでこれは勝って当然だろう。

明らかに勝負づけが済んでいる組み合わせなので今回は取りこぼしてはいけない。

佐々木は併せて出るもあっという間に突き放されて完敗、貴子との力の差はどうしようもないが自身は力を出し切ってよく頑張っている。

こちらも②②着で堂々の決勝進出、どの選手にも当てはまることだが得点も賞金も稼げるところでしっかり稼げるかが重要だ。

彩乃は初手で貴子マーク、売り出し中だがさすがに貴子の鋭い踏み出しについていけなかった。

それでも佐々木後位に追い上げて③着は確保、さらに上を目指すにはあの仕掛けについていけるようにしたい。

1/15
小倉1Rガールズ一般
[車 名 期県]
①齊藤　由紀　 110愛○
②森　美紀　　 102福
③山口　優衣　 108佐
④宮安　利紗　 106岡△
⑤島田　優里　 108奈
⑥青木　美優　 106栃▲
⑦菅田　賀子　 104城◎

決め手が課題で相手なりという感じもするが大きくは崩れていない⑦菅田、一般戦ならだいたい車券になっている。

相手は得点最上位の①齊藤、今回はレースがチグハグでもこの組み合わせならはずせない。

やや上向きの⑥青木と絶好の展開から蓑田を捲ろうとして失敗した④宮安へ。

三連単
⑦＝①→④⑥
⑦→④⑥→①

1/15
小倉6Rガールズ決勝
[車 名 期県]
①石井　貴子　 106千◎
②亀川　史華　 110兵○
③小林　彩乃　 112群△
④関口　美穂　 102埼
⑤佐々木　恵理 110愛
⑥蓑田　真璃　 110千▲
⑦岡村　育子　 102埼

①貴子で断然、今回の相手なら最後まで「予選モード」で十分だろう。

好機にカマして圧勝、スピードと瞬発力の違いを見せつける。

相手は一応②亀川だが勝負所でついていけるかは微妙、同じく持久力タイプではあるがこちらのほうが動き回る⑥蓑田の浮上も一考だ。

③彩乃はいずれかをマークから連下に。

三連単
①→②③⑥

ガールズケイリンはさらに大垣がスタート、こちらは尾崎睦が断然の主役となろう。

尾崎はグランプリは⑤着に敗れたが今年初戦の四日市ではあっさり完全Ｖ、やはりヒラ開催では力が違う。

これといった強敵も不在でここも軽々通過か。

1/15
大垣6Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①渡辺　ゆかり 102梨○
②飯塚　朋子 　102大▲
③佐藤　亜貴子 108神
④松尾　智佳　 102媛
⑤板根　茜弥　 110東△
⑥中嶋　里美　 110愛◎
⑦田畑　茉利名 102千

⑥中嶋は走ってみないと分からないが京王閣の一般戦では加藤恵・戸田みよ子を完封、やはり力はある。

ここは機動力で圧倒できる組み合わせなので結果を求めたい。

相手は見事な復活の①渡辺から堅実②飯塚と今年に入ってまずまずの⑤板根。

三連単
⑥→①＝②⑤

1/15
大垣7Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①大谷　杏奈　 110愛
②梅田　夕貴　 108井△
③三宅　玲奈　 108岡▲
④佐藤　友香　 110青○
⑤吉原　菜那　 112佐
⑥野口　諭実可 102群
⑦尾崎　睦　　 108神◎

⑦尾崎が勝つのは誰でも分かるが相手は極めて難解、絞らないと配当は出ないので簡単なレースではない。

どちらも走りすぎが気になるが近況まずまずの④友香と③玲奈、あとは尾崎がちぎった場合に②梅田の台頭が押さえ。

三連単
⑦→③④→②③④

なお和歌山記念「和歌山グランプリ」は地元の東口善朋が優勝、目標とした注目の南潤が無念の落車となったが俊敏に内を突いて混戦をものにした。

東口の優勝にケチをつけるつもりは毛頭ないがレースそのものは超絶クソレース、特に武田豊樹は勝負を度外視した過剰なブロックでレースをぶち壊した。

あんなことをやっても自らは当然失格、前が残るわけでもないし客も的中した人以外はシラけるばかりだ。