奈良ガールズケイリンは５月平塚ガールズコレクションのトライアルレース、二日目は高木真備と大久保花梨がそれぞれ順当に連勝を飾った。

大久保が勝った12Ｒではアクシデントが発生、グランプリ覇者の梶田舞・小林莉子がまさかの予選落ちという波乱になった。

11Ｒは中川諒子→内村舞織→篠崎新純→高木→高橋梨香→戸田みよ子→林真奈美という初手の隊列、打鐘前のバックで戸田と林が内外から高木後位に追い上げてアンコになった梨香は後退する。

打鐘で梨香も再度内を掬って高木後位は３車並走、２センターから高木が仕掛けると前の篠崎も併せて踏んでいく。

中川がそのまま逃がされて残り１周、高木が捲っていくと篠崎は３番手から切り替えるが内村も２角で中川後位から出て高木後位を狙いにいく。

しかし最低でも②着が必要な篠崎が気迫の追走、内村を制して高木後位を死守する。

高木は後続のもつれを尻目に余裕の押し切り、篠崎が好マークの②着で勝負駆けに成功して内村は③着となった。

高木は機動力タイプの強敵が不在であっさり主導権を取って楽々逃げ切り、33バンクでは特に強さを発揮する。

半年も優勝がないのは気になるが特にデキ落ちということでもなく、大久保との対戦は大注目の一戦となる。

篠崎は勝負所でしっかり高木を追走して②着、初日からやってよと言いたくもなるが(笑)テーマ通りのレースで初日⑦着から巻き返したのは見事だった。

脚のある内村の外並走で楽な形ではなかったがポイントに余裕がある内村に対してこちらは②着が必須、私はこれが悪いほうに出て無理をしてしまうのではないかと思っていたが、逆にいいほうに出て最後は気持ちで乗り越えたようにも見える。

内村は中川の番手から高木に飛びつくも高木→篠崎まで出切られてしまい③着、それでも⑦番車でスタートも出ているしいわゆるレースセンスがあり俊敏な立ち回りは33バンク向きだ。

自力では高木や大久保より落ちるがどちらかの後ろでうまく運べれば展開を突いて一発あってもいいデキ、松山では現実に高木を差し切っている。

11Ｒが終わって大久保と内村の新人両者が決勝進出確定、篠崎も⑪ポイントが５人に抜かれるケースはかなり限定されるのでほぼ当確となった。

12Ｒは梶田→莉子→浦部郁里→高橋朋恵→大久保花梨→東口純→坂口楓華、このまま打鐘を迎えて早くも大久保が発進する。

東口が必死の追走、梶田は坂口を捌いて３番手から最終バックで捲っていく。

しかし初日に番手絶好でも差せないのだからこれも苦しい形、大久保が２センターから余裕で踏み直すと梶田は大久保の後輪に接触したこともあり外に浮いてしまう。

ピンチの梶田は４角で東口を被せにいくが東口も踏ん張って押し返そうとすると大きくバランスを崩して梶田・莉子・浦部まで３車が落車してしまう。

大久保は後続に関係なく余裕の押し切り、東口が外に膨れたところを掬った朋恵が②着に浮上して東口はわずかに交わされて③着となった。

大久保は打鐘から出掛けていって初日以上の強さ、アクシデントもあったが恵まれたとかではなく後続の選手に関係なく勝っているはずだ。

二日間完璧な内容だが連日先行１車のような組み合わせで楽に主導権が取れたのも事実、これは高木も同じで決勝ではお互いの存在があるのでそう簡単にはいかない。

朋恵は最後方で完全に圏外だったのがアクシデントに乗じて一気に進出、バカヅキとしか言いようがないがこれも競輪（ケイリン）だ。

ここは出走権を取ったのもギリギリだったが勝負事というのは不思議にこういうギリギリで通ってきた選手が穴を開けるもの、この流れのよさは侮れない。

東口は初日に高木の番手を捌かれて屈辱の⑥着、今日はこれしかないという大久保マーク一本で勝負に出た。

梶田や莉子を乗り越えて出脚の鋭い大久保の仕掛けによくついていったし、なんといっても４角のところで梶田に被されたのをよく堪えて最後は朋恵に交わされたが③着でギリギリ決勝に残った。

押し返そうとして落車の原因となったのは確かだが、そもそも梶田が真っ直ぐ走っていれば問題はなかったのだから審議もセーフは当然でマーク選手の意地を見せた素晴らしい③着だったと思う。

あとは坂口も落車を避けて④着で決勝進出、こちらも朋恵同様後方に置かれたのがかえって吉と出た。

松戸ドリームトーナメントに続いての決勝進出でなかなか勝負強い。

梶田は落車は気の毒だが今日に関しては自業自得、そもそもポイント的には流れ込みでも十分だった。

３番手から強引に捲りにいって結果は最悪、近況は新勢力に押され気味でやや焦りもあったように感じる。

莉子はその後ろで共倒れ、前の梶田が捲ってくれたことで展開が向いて頭までは届かなくても決勝進出は十分にある脚色だったのでこれは痛かった。

昨年から調子が上がってくると落車の繰り返しで悪い流れ、後手になってしまった初日を見ても今年はこれまでと同じようにはいかないのを覚悟しておかないといけない。

1/21
奈良9Rガールズ選抜
[車 名 期県]
①浦部　郁里 　102井▲
②戸田　みよ子 102広○
③高橋　梨香　 106埼△
④林　真奈美 110福
⑤梶田　舞　　 104栃◎
⑥元砂　七夕美 108奈
⑦中川　諒子　 102熊

出てくるからには負けてはいけない⑤梶田、ここなら明らかに力が違う。

梶田が前受けと見るので相手はその後ろにいるであろう②戸田か①浦部に絞りたい。

あとは位置取りは甘いが③梨香が押さえ、⑦中川と④林はチグハグで特に林は重症だ。

三連単
⑤→①②→①②③

1/21
奈良12Rガールズ決勝
[車 名 期県]
①坂口　楓華　 112京
②高木　真備　 106東◎
③内村　舞織　 112福▲
④高橋　朋恵 　108長
⑤東口　純　　 108石
⑥大久保　花梨 112福○
⑦篠崎　新純　 102千△

今回は本当に車券が難しい。

ポイントは②高木の出方、挑戦者の⑥大久保を相手にどう立ち回るかでだいぶ流れが変わってくる。

ヒラ開催なら先行争いだろうがこれはガールズコレクションのトライアル、叩き合って大敗では全く意味がない。

普段はやらなくても本来は自在性があるのが高木、２つのタイトルを獲得したのはいずれも追い込みでのものだしここも叩き合うと見せかけて大久保の番手に入ってしまいそうだ。

スピード・瞬発力は大久保のほうが上位と見ているがこの手のレースは初めて、経験の差で高木の差し切りだ。

相手は大久保、その他の選手がどちらの後ろを狙ってくるのかも注目で②着以内なら全ての選手にチャンスがありそうな組み合わせだが、連日動きがいい③内村と本来33は得意の⑦篠崎を押さえる。

もし高木と大久保が叩き合うようなら内村や篠崎にも出番、さらに①坂口にもワンチャンスあると思うが高木から買う以上は絞りたい。

三連単
②→⑥＝③⑦

大宮記念「東日本発祥倉茂記念杯」は平原康多が圧倒的な強さで３連勝、またも「平原記念」になるのか。

1/21
大宮12R Ｓ級決勝
[車 名 期県]
①平原　康多　87埼◎
②村上　博幸　86京△
③橋本　強　　89媛
④柴崎　淳　　91三▲
⑤吉澤　純平 101茨
⑥菅田　壱道　91城○
⑦稲垣　裕之　86京
⑧小野　大介　91島
⑨古性　優作 100大

並び
⑤1 ⑨72 ④3 ⑥8

今回の①平原は鬼のような強さ、これにはお手上げだ。

立川では決勝だけ自力だったのが今度は逆に決勝は⑤吉澤に任せる形、これがどう出るかだが吉澤自身が準決勝ですでに二段駆けの⑦稲垣を直線だけで片づけている。

これがどう考えても早めに展開するのだから近畿は苦しくなるはず、先行というよりは自在の⑨古性が逃げて稲垣の下手クソな番手捲りではたかが知れていてせいぜい３番手の②村上が突っ込んで着を拾う程度だろう。

吉澤→平原で出切るか平原が早めに自力に転じるかは展開次第だがいずれにしてもその後ろに誰がいるかがポイント、単純に考えても④柴崎か⑥菅田がいる可能性が高い。

この両者が勝負車券、準決勝の展開で③着まで差し込まれてしまった柴崎よりこれを交わした菅田を印としては上位に扱う。

平原が余裕があるだけに吉澤を残そうとして万が一無駄な動きをした場合のことも考えて遊びで裏も押さえてみたい。

二車単
①＝④⑥
①→②