ガールズケイリンは静岡最終日と高知ミッドナイト初日、静岡決勝は細田愛未が高木真備を差し切って完全優勝を飾った。

レースは残り２周で細田→藤巻絵里佳→高木→東口純→成田可菜絵→宮地寧々→坂口楓華という隊列、ダイジェスト観戦なので初手の詳細は分からないが実況を聞く限りすでにレースが動いている状態のようだ。

打鐘前から一気に踏み込んだ宮地が主導権、坂口も続いて細田はスンナリ３番手に入る。

細田は前受けからスローペースでそのままダラダラ逃がされてヨーイドンで一気に捲られるのが負けパターンだが、この組み合わせなら確実に仕掛けてくれる宮地がいてある程度レースが流れるのでその展開にはならない。

５番手になった高木が最終ホームでまともに叩きにいくが、これだと後ろは離れてしまうしすでに十分に態勢が整っている細田が容易に飛びついて高木後位を奪取する。

宮地を叩き切った高木が先頭に立って最終バックを通過、細田は番手絶好になり初手から細田を追走の藤巻がその後ろに続く。

今の細田がスンナリこの形なら万全、直線は粘る高木との一騎打ちになったが鋭く伸びてゴール前で高木を捕らえた。

高木は差されて②着、以下は離れたが細田の後ろにいた藤巻が③着に流れ込んだ。

細田はあっさり高木後位を得て絶好の展開、実質ここで勝負ありで今の細田ならこの形になればまず差し切れる。

いいペースを作ってくれる宮地がいたことで不得手と思われる瞬発力だけの勝負にはならなかったのが勝因、その流れに乗ったレースができた。

松戸ドリームトーナメントを制した後は全く物足りなかったが力があるのはもはや申し上げるまでもなく、今年はまず安定感を増して本気でタイトル獲りも狙ってほしい。

高木はまたも優勝ならず、なんと半年も優勝がない。

力勝負に走るあまり自らわざわざ一番望ましくない形にしてしまったのが敗因、周りのレベルもどんどん上がっていてこれまでと同じようにはいかないのでこれからは普段から勝てるレースをしっかりやっていく必要がある。

藤巻は初手から細田をマーク、２強には突き放されたが③着に踏み止まった。

伊東の一般戦では暴走して激怒したが今回はやるべき事をやっての結果、現状では上位クラスでは自力は通用していないのだからまずは追走からだ。

高知はガールズケイリンをメイン扱いとする初の試み、おかげで当コラムの作成作業も後ろにずれ込んで甚だ迷惑だ(笑)。

初日は大久保花梨と梶田舞がともに人気に応えて快勝した。

６Ｒは加藤恵→戸田みよ子→黒河内由実→大久保→浦部郁里→矢野光世→福田礼佳という初手、打鐘を迎えて動きのないまま残り１周で誘導が退避する。

２角からようやく大久保が仕掛けて初手からマークの浦部もしっかり追走、突っ張り気味に踏んだ加藤は捲られるも３角では３番手に入る。

大久保は余裕の押し切り、直線伸びた加藤が１車交わして②着となり浦部はまたも定位置の③着に収まった。

大久保は全くの楽勝で10連勝、ここではスピード・瞬発力が違いすぎる。

道中のペースが緩くダッシュ戦になりやすい500バンクはむしろ歓迎のはず、再度梶田を破っての４場所連続完全Ｖが期待される。

加藤は前受けから逃がされる形、あっさり捲られておしまいと思っていたら３番手に食い下がると直線では浦部を交わして②着に入ったのは驚いた。

このところは随所に見せ場、グランプリ女王になった石井寛子と一緒に練習してアドバイスを受けてからよくなったとのことだ。

浦部は大久保を追走も最後は一杯、吸い込まれるように定位置に落ち着いた(笑)。

近況は動きが冴えず見切ってしまったが相変わらずの「③着力」で痛恨の抜けとなった。

７Ｒは梶田→山口菜津子→高橋梨香→藤原亜衣里→田中真彩→山口優衣→元砂七夕美、これは初手で全て決まってしまった。

明らかに苦しくなった後方勢は残り１周を通過してまず優衣が追い上げるとそれに続いた元砂が２角過ぎから一気に飛び出して後続を大きく突き放す。

しかし梶田にとってはいい目標になっただけ、ぐんぐん差を詰めていくと直線ではしっかり交わして力の違いを見せつけた。

菜津子が好マークで食い下がって②着、その後ろの梨香が③着となり見せ場を作った元砂は結局④着に終わった。

梶田は元砂の奇襲にも動じずきっちり届いて順当勝ち、誰も来なければそのまま逃げても十分だしこのあたりでは負けようがない。

菜津子は初手から当然の梶田マーク、もちろん今日は８割方番組の勝利だがそれに応えてよくついていった。

地元で大健闘、あとは二日目もなんとかしのいで決勝に乗りたい。

梨香は枠なりに梶田→菜津子の後ろ、こちらもそのままついていっただけで今日の展開ではここまでで仕方ないか。

近況は一時期ほど勢いはないが、その代わりレース運びは前進が見られるのでこれからまた一発もあるだろう。

1/11
高知6Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①元砂　七夕美 108奈▲
②福田　礼佳　 108栃
③大久保　花梨 112福◎
④山口　菜津子 102高△
⑤高橋　梨香　 106埼○
⑥黒河内　由実 110新
⑦藤原　亜衣里 102新

③大久保の連勝で堅い。

相手も順当に⑤梨香から初日の内容で①元砂と④菜津子へ。

三連単
③→⑤＝①⑥

11/1
高知7Rガールズ予選２
[車 名 期県]
①山口　優衣　 108佐
②田中　真彩　 112媛
③矢野　光世　 104福
④梶田　舞　　 104栃◎
⑤加藤　恵　　 112青○
⑥浦部　郁里 　102井▲
⑦戸田　みよ子 102広△

こちらも④梶田の連勝でいいだろう。

相手は力をつけている⑤加藤から⑥浦部と⑦戸田へ。

三連単
④→⑤＝⑥⑦

和歌山ではＧ３「和歌山グランプリ」がスタート、Ｓ級Ｓ班の三谷竜生・武田豊樹・諸橋愛に村上義弘もいるが注目は地元期待の南潤・中西大だろう。

11/11
和歌山7R Ｓ級予選
[車 名 期県]
①南　潤　　111和◎
②松岡　孝高 98熊△
③赤井　学　 77千
④篠塚　光一 90兵
⑤亀井　久幸 95千▲
⑥西村　行貴 92東
⑦西川　親幸 57熊
⑧小林　弘和 91佐
⑨筒井　裕哉 89兵○

並び
⑤3 6 ①94 ②78

①南のＳ級初戦は①⑥①着、準決勝で仕掛け所を逸して連勝こそ止まったが最終日は今回も同じ配分の椎木尾拓哉が抜けなかった。

番組も手頃で予選は楽に突破するだろう。

相手は一応⑨筒井、あとは自力型が嵌まるパターンで⑤亀井と②松岡に印を回す。

二車単
①→②⑤
三連単
①→⑨→②⑤

1/11
和歌山9R Ｓ級予選
[車 名 期県]
①酒井　耕介 56京
②須賀　和彦 89茨△
③伊藤　勝太 95島○
④中澤　央治 59大
⑤中西　大　107和◎
⑥棟方　次郎 73青
⑦柿澤　大貴 97野
⑧幸田　光博 67栃
⑨藤田　竜治 68青▲

並び
⑤14 ③96 ⑦28

⑤中西もすでに予選クラスなら主力級、豪快な仕掛けで他派を飲み込む。

近況いまひとつの①酒井では追走は厳しいと見て相手は別線、捲る③伊藤とマーク⑨藤田の北勢と⑦柿澤の自在戦から突っ込む②須賀へ。

二車単
⑤→②③⑨