これまで色々な方に聞かれてきた質問があります。



「趣味はなんですか？」




そう聞かれれば当然お答えします。

「オートレースです。」と。



そう答えると９割８分の方が返してきます。

「あ~、アッキーナと渡辺直美のヤツでしょ。」と。


「違う違う。それはボートレースで舟のヤツ。オートレースでオートバイなんですよ。」と私が返すわけですが、そうすると今度は「あぁ～知ってる知ってる。膝を地面に付けて曲がってくヤツでしょ。」と言ってきたりもします。

だから「いやいや、ではなくてオートレースは競馬のバイク版。コースは競馬や競技場のトラックと同じで直線と半円しかないんです。」と説明するのですが、ここまでは毎回のお決まり。

このあとの相手の一言が運命の別れ道となります。



「フーン、そうなんだ。」と言われれば「ま、機会があったら検索してみて。」で終わるのですが、「それ面白いの？」と言われればスイッチが入ってしまいます。




決まって例を挙げるのがＦ１です。

レースの前日にタイムアタックがあって１周回のタイムが速かった人からレース当日は前から並んでスタートする。
スタート後はコースによって決められた周回（70周近く）を早く回った人が優勝。

単純に考えれば速いヤツが前からスタートするのだから速くて前からスタートする前のヤツが勝つのは当たり前の話。


小学校の運動会も思い出して欲しいのですが、足が速いヤツと同じレースに走るとどうなるか？

勿論スタートラインが一緒だから速いヤツが勝って当然であります。





しかしオートレースは違う。

年に２回ランク付けがあって、半年間の競走タイムと着順が良い方からランク付けが決まる。

ランクが良い選手はハンデを付けられ、後ろまたは同じ並びの場合は１コーナーから遠い外側の位置からのスタートとなる。

ハンデはレースするメンバーの平均タイムを考慮し、理屈的にはメンバー全員が横一線でゴール出来るように、速い選手ほど10m刻みで後ろに下げられ、メンバーによっては100m後ろから走る場合もある。


レース自体はどうか？

原則１レース８車で行われ、500mのコースを６周する。

先程述べた通り一番速い選手は一番後ろから走るわけですから、６周中で前の７人を抜かなければならない。

１周１ずつとはいかない。

速いからといって外側をブン回ったとこでそう簡単には抜かせてもらえない。

かといって前の選手はその前の選手を捌くのに内側に潜り込んで抜いていっている。

ではどうやって捌いていくのか？




ここにオートレースの最大の魅力がある！！




オートレースはプロレスと同じで各々の技を出しあって勝負（駆引き）する。

とにかく先手必勝でスタートを決めて逃げ切ろうとするタイプ

内側からは抜かせない！と出来る限りインを外さず走るタイプ

後ろに目がついているのでは？と思わせる位、後ろの選手が抜かそうとするコースをことごとくブロックするタイプ

水を得た魚の如く、走路が濡れると俄然と強くなるタイプ

ハンデがあると中々結果が出ないが０ハンになると俄然速く走るタイプ。


等々さまざまであるが、ハンデが後ろのランク上位の選手はこれらの選手に立ち向かうべく、大技を駆使して捌き上がっていく。

一瞬のスキも逃さない。

少しでもスペースがあればここぞとばかりに差し込んでくる。

バイクがこんなに急に向きを変えれるのか？！という位に方向転換をさせ、決して強引ではなく華麗にコーナーを回っていく。

まさに芸術品である。


しかも最初から最後まで目が離せない。

いつどんな技が繰り出されるかわからないからだ。


スタート直後に前の選手が急減速し、あおりを受けてドカ遅れしてしまった際も、最後の４コーナー回る際まだ３番手だった際も、諦めてはいけません。ゴールするまでは何が起きるかわからない！


それがオートレースです。



たくさんの方にオートレースを知っていただくには、オートの魅力を伝えて興味を持ってもらう必要があります。


大好きなオートレースを自分一人で楽しむのは勿体無い！！


アンタ本と楽しそうだねぇ。。って言ってもらう位オートの面白さを伝え、まずは１回見てもらいましょう。



これからも出来る限りの普及活動に努めていきたいと思います。