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競輪入門 完全版

競輪とは?

日本を代表する博徒、阿佐田哲也をして「ギャンブルの王様」と言わしめた競輪。
競技自体の奥の深さ、展開を推理する面白さは他のどのギャンブルと比べても群を抜いています。
一見、競輪の予想は難しいと思われがちですが、そんなことは全くありません。
予想の基本さえ理解しておけば、知らない選手しか出走していないレースですら、かなり具体的に展開を予想することができるのです。
「競輪が何者であるか?どうすれば的中車券をGETできるのか?」ちょっと調べてみるとしましょう。

 

空気抵抗とは?

競輪は、9人の選手がバンク周回を重ね、通常約2000m(正確な距離は競輪場の形態によって異なる)を走り、誰がトップでゴールするかを競う競技です。競輪は空気抵抗との戦いです。選手たちはできるだけ空気抵抗を受けなくて済むように1列棒状に並んでバンクを走ります。
空気抵抗の存在は競輪の展開予想をする上で必要不可欠な要素です。例えば列の先頭の選手①がもがいた(全力疾走した)場合、その汗は、真後ろに飛びます。しかし2番手②を走る選手の汗は真下に落ちます。
げっはー!やっぱ先頭は疲れるわ! 楽チン、楽チン!!
どうでしょう?選手が隊列からはみ出ないように気を使って走る気持ちが御理解頂けるのではないでしょうか?私たちが冬の寒い日、なかなかコタツから出られないのと同じように、競輪選手が風よけとなる選手の後ろから飛び出すためには、タイミングや自分の脚力の消耗度などを踏まえて、気合を入れて飛び出していかなければならないわけです(右図参照)。

空気抵抗とは?
 

コーナー名称バンク周長

日本の競輪場のバンクの周長には、500m(ゴヒャク)、400m(ヨンヒャク)、333m(サンサン)の三種類があります。「競輪予想イロハのイ」では、最もオーソドックスな周長である400mバンクの解説として話を進めていくことにします。

コーナー名称バンク周長

(1)スタートライン
(2)ゴールライン
(3)HS(ホームストレッチ)
(4)BS(バックストレッチ)
(5)バックストレッチライン
(6)1角(1コーナー)
(7)1C(1センター)
(8)2角
(9)3角
(10)2C
(11)4角

 

レースの流れ

競輪は、スタートを知らせる号砲でレースが始まります。号砲が鳴ると、各車が発走台から一斉に飛び出します。そして激しい首位争いが繰り広げられます…かと思いきや、そんな事は、まったくありません。発走台から飛び出しはするもののレースが残り600mくらいになるまでは、一列棒状に並んだまま、のたりのたりと周回を重ねていくのであります。なぜなら、先頭を走る選手が大きな風圧を受けるのに対し、番手(列の先頭を走る選手の真後ろの位置)を走る選手は風圧を受けずに脚力を温存することができるからです。
もし、9人の選手が一列棒状に並んだまま2000m程度をハイペースで走ったとしたら、二番手の選手は大楽勝です。温存しておいた脚力をゴール直前で一気に放出することで、疲れきった先頭選手のことを、涼しい顔で抜かすことができるのです。だから、トップスピードを維持したままゴールまでもがききれるぐらいの距離になるまでは、誰も列の先頭を走りたくはないのです(ある選手が全速力で走り続けることができる距離を「もがける距離」と言います。もがける距離は人によって違います。)。そこで競輪は誘導員なるものを生み出しました。誘導員は隊列の先頭を走り、風(空気抵抗)を受けます。誘導員はレースに参加しているわけではないので、いくら風をうけてもレースに影響はありません。誘導員は、遅すぎず速すぎずの一定のペースを保ちながら、レースが残り600mぐらいになるまで、選手たちを誘導するのです。その間に選手たちは並ぶ順番を整え、これからの戦いに備えるのです。

さて、レースが残り一周半(残り600m)になると打鐘(ジャン)と呼ばれる鐘が鳴ります。選手と観客に戦いの幕開けを告げる鐘であります。このあたりで誘導員はバンクから外れ、レースは高速状態へと移行して行きます。なぜなら、残り400mほどになれば、ゴールまでもがき続けることができる選手が現れるからであります。こういった選手は番手選手にも差させずにゴールまで逃げ切るつもりでいます(最後の直線で、マークした選手を抜かすことを「差す」と言います)。あるいは、「番手選手には差されるかもしれないが3着以内には粘ってやるぞ」、という気構えでいます。彼らは、列の先頭で空気抵抗を受けながらも、自分の力で走っているので自力選手と呼ばれています。後続の選手から逃げるように列の先頭を走っているので、「逃げ屋」とも呼ばれます。このように列の先頭で空気抵抗を受けながらも、根性でゴールまでもがききろうとする戦法が自力です。自力という戦法は仕掛けどころ(もがき始めるタイミング)によって「逃げ(先行)」「捲り(まくり)」に分類されます。前述の例のような、残り400m辺りからの仕掛けは「逃げ(先行)」と言います。また、とりあえず誰かに逃げさせておいて、残り200~300mになってから、先頭選手を一気に抜かそうとする仕掛けを「捲り」と言います。最終周回では、自力選手同士による激しい首位争いが繰り広げられます。
自力選手(逃げ屋)は、「逃げ(先行)」と「捲り」を使い分けて戦います。「捲り」を狙っている選手であっても、自力選手でありさえすれば、「逃げ屋」と呼びます。下の図から「逃げ(先行)」と「捲り」の違いを大まかにつかんでくんなまし。

 
レースの流れ

【最終周回HS】
①が残り1周を仕掛けて先行しようとしている状態
①「あと1周逃げ切るぞ」
②「最後に差してやるぞ」

レースの流れ

【最終周回BS】
Hから逃げている①のことを、④が残り200m地点から捲ろうとしている状態
④「①を一気に追い抜いてそのままゴールまで突っ走るぞ」
①「あと半周ぐらい逃げ切ってやるぞ」

 

このような過程を経て、9人の選手は、クライマックスである最終直線を迎えます。ここまで来ればゴールまでの距離はあとわずかです。残った脚力を使い切るべく全ての選手が全力でゴールを目指します。

さて、話は戻りますが、最終直線に入るまでは、自力選手の後ろに番手選手がひっついています。更にその後ろには大抵3番手の選手がひっついています(右図)。自力選手の後ろに並んでいるこれらの選手のことを他力選手と呼びます。最終直線に入ってからが、いよいよ他力選手の出番です。他力選手の戦法は、空気抵抗を受けないように誰かの後ろを走り、最後の最後、ラスト50mで自力を発揮して、上位の着を目指す戦法です。と言いますか、「50mくらいしか自力で走れないのでそうするしかない」という選手も少なくありません。とにかく最終直線に入ったら怒涛のごとく追い込みをかけるのが他力選手です。この戦法を「追い込み」と呼びます。また、自力(逃げ、捲り)と追い込みの中間の戦法を「自在」と呼びます。自在選手は意表をつく作戦が得意なので穴を開けることもしばしばです。「自力なのか、追い込みなのか?」、客と選手の頭を悩ませる悩ましい男、それが自在屋です。

 
レースの流れ

①逃げ屋
②追い込み(番手)
③追い込み(3番手)
※1:2角

 
自力 逃げ 長所 先頭を走っているので進路妨害される心配がない。大崩れしにくい。
短所 スタミナがないと後続の追い込みに直線で差されるので、1着をとりにくい。
捲り 長所 「逃げ」に比べて脚力を温存できるので、「逃げ」より1着を取りやすい。
短所 ブロック(次ページ参照)などの進路妨害にあいやすい。
他力 追込 長所 4角付近まで脚力を温存できる。
短所 マークした自力選手が負ければ、自分の負けも濃厚になってしまう。
 

ラインとは?

競輪のレースは通常9名の選手によって行われます。ひとつのレースには、大概3人くらいの逃げ屋がいます。残りの6人は追い込み選手です。追い込み選手は空気抵抗を受けたくありませんので、6人それぞれが自然と逃げ屋をマーク(風圧から身を避けるため、別の選手をピッタリ追走すること)するようになります。逃げ屋の真後ろの位置は番手と呼ばれます。逃げ屋が3人なら、番手も3箇所あることになります。番手選手の後にも別の追い込み選手が一人ずつつきます。この選手の位置を3番手と呼びます。こんな感じで9人の選手は、逃げ屋と追い込みが一列に並んだ2~4人のグループに分かれます。このグループをラインと呼びます。競輪ではこのラインというものが非常に重要な意味をもってきます。ラインが数々の駆け引きとドラマを生み出すのであります。
ちなみに、逃げ屋が3人いて、ラインが3つに分かれることを3分戦と言います。競輪ではもっともオーソドックスなラインの分かれ方です。ラインが2つだと2分戦と言います。ラインが4つだと4分戦とか「コマ切れ戦」と言います。ラインがひとつしかない場合もあります。これは、「逃げイチ」とか「先行一車」と呼ばれます。
※なお、追い込み選手は、自分が出走するレースにいつも目標(自分がすんなりマークできそうな自力選手)がいるとは限りません。目標に恵まれなかった場合、どこかのラインの4~5番手にまわるか、他のラインの番手を横取りするかの選択をします。ちなみに後者の番手横取り作戦のことを「競り(せり)」と言います。「競り」があるレースは迫力満点です。危険を承知で勝負に出た男の生き様をぜひ最後まで見届けてください。

 

ラインは空気抵抗を減らす?

ラインの役割は、空気抵抗を減らすだけではありません。次の三点にまとめてみました。

A.他のラインの進路を妨害すること
B.追い込み選手にとっては、空気抵抗を減らしてもらったり、良い位置まで連れて行ってもらったりすること
C.同一ラインの選手は、基本的には味方なので、自力選手にとっては敵を減らすこと

(但し、最終直線に入ったら、敵味方関係無しに全員全力でゴールを目指します)

A.B.C.の内で最も大切なのがAの進路妨害です。進路妨害が成功すれば、ラインの勝利に直結します。ひいては、自力選手にとっても、追い込み選手にとっても自分の利益につながります。だから進路妨害は重要なのです。進路妨害には、いろいろな種類があります。その中でも非常によく見かける進路妨害作戦が「ブロック」です。「ブロック」を理解しておくだけで、レースの展開をぐっと推理しやすくなります。ぜひぜひ、「ブロック」を頭に叩き込んでくださいませ。

 

進路妨害(ブロック)

ブロックこそ競輪の醍醐味と言うファンは少なくありません。時として、落車をも引き起こす強引・豪快・体当たりによる進路妨害、それが「ブロック」です。「ブロックする」以外にも「仕事する」「張る」「露払いする」等の言い方があります。次のイラスト解説から、ブロックが何たるかを見て行ってみましょう。

下のイラスト解説のように、ブロックには、捲りを不発にする効果があります。ブロックの上手な選手がマークしてくれると、逃げ屋は、心強く感じるものです。そういう時、逃げ屋は積極的に逃げを打ちます。追い込み選手としても自分がマークする逃げ屋が逃げてくれれば、それ以上の喜びはありません。だからこそ追い込み選手も、一生懸命ブロックするのです。こうして逃げ屋と追い込み選手の間には、持ちつ持たれつの関係が生まれていきます。

 
進路妨害(ブロック)

【最終周回2角】
①「私の脚で逃げ切れるかな?」
④「捲り発進!」
②「①が捲られたら私まで飛んでしまう!※」
※飛ぶ:着外に沈むこと

 

※但し、いくらブロックの上手な追い込みであっても、ブロックできない場合があるので注意して下さい。捲ってくる選手のスピードが段違いに速いとブロックすることは出来ません。まあ、この辺の攻防は、レースを見ていくうちに自然と分かるようになります。

 
  • 進路妨害(ブロック)

    【最終周回BS】
    ②「④め!これでも喰らえ!」
    ④「すごいブロックだ!負けられない!」

  • 進路妨害(ブロック)

    【最終周回3角】
    ②「しつこいな!もう一発喰らえ!」
    ④「さすがにもう無理!」
    ①「②さんは頼りになる!助かった!」
    ※1:3角

  • 進路妨害(ブロック)

    【最終周回2C】
    ④「よろよろ...」
    ②「おい①!捲りは止めたぞ!頑張れ!」

 

勝者と敗者の分かれ道

あるレースに出走する9人の選手が同程度の脚力だった場合、そのレースの勝敗を決する要素は大きく分けて2つあります。

A.最終4角を回った時点で好位置(4~5番手以内)にいること
B.最終4角を回った時点で、ゴールまでのあと50mをもがけるだけの脚力が残っていること


この二つの条件を満たすことができれば、その選手の連対(2着以内に入ること)は堅いと言えます。
例として右図を見て下さい。これは、1番が快調に逃げて、2Cまで来た場面です。このような位置関係になったら7番,8番,9番が勝つことは、難しいです。よほど脚力差があるか、他の選手がバテている状態でなければ、7番の連対はありえません。なぜなら、7番はBの条件は満たしているものの、Aの条件は満たしていないからです。今更、7番が全力でもがいたところで、同じくらいの脚力を残している2番,3番,4番には、追いつけません。
このA、B 二つの条件を満たすために、レース中、選手たちは様々な駆け引きを打ちます。助け合い、騙し合い、奪い合うのです。

 
  • 勝者と敗者の分かれ道

    【最終周回2C】
    ⑦「2Cまできてしまったか。今更おいつけないかも」
    ④「まだ脚も残っているし、しかも4番手以内だし先頭狙えるぞ!
    ※1:3角
    ※2:2C
    ※3:4角

  • 勝者と敗者の分かれ道

    【最終周回4角】
    ①「俺の脚よ!あと50m持ちこたえてくれ」
    ②「おいしい展開!」
    ④「先頭穫るぞ!」
    ⑦「最後まであきらめないぞ!」

  • 勝者と敗者の分かれ道

    【最終周回G前】
    ①「耐えてやる!あと10m!」
    ②「ごちそうさまです!」
    ⑦「やっぱりおいつけなかったか。7着」