千葉ガールズケイリン決勝は山原さくらが逃げ切って優勝、絶妙の先行で小林莉子・梶田舞を完封した。

ダイジェストの映像は打鐘前、莉子→梶田→篠崎新純→山原→田畑茉利名→浦部郁里におそらく初手は最後方だったと思われる蓑田真璃が梶田の横まで上がっていく場面からスタートしている。

打鐘を迎えてペースが緩んだまま最終ホームへ、梶田が内で抑えられているのを好機と見た山原がゆっくり上がって残り１周を過ぎたところで先頭に立つ。

山原後位は莉子・蓑田と山原を追走した浦部で渋滞、浦部は蓑田の後ろに降りてそれに田畑も続いたため梶田はまたしても完全に包まれてしまう。

外並走を嫌った蓑田が２角から山原を叩こうとするがこれは当然突っ張る一手、そもそも山原と蓑田では力が違いすぎるしおいでおいでで軽く突っ張っていく。

スピードが違うからとここでまともに踏んでしまうと外が剥がれて莉子や梶田にコースができてしまったかもしれないが、いい具合に蓑田やその後ろの浦部が莉子や梶田の進路を塞ぐような形になった。

山原が先頭で直線へ、最後は我慢して直線勝負に懸けた莉子との一騎打ちになるが、十分にお釣りのあった山原がわずかに莉子を退けて見事な逃げ切り勝ちを収めた。

莉子は惜敗の②着、最終バックでは梶田の後ろで最後方にいた篠崎が内を突いて③着に入った。

梶田は２センターでようやく車を外に出したが最後まで全く伸びず、まさかの⑦着に惨敗した。

山原は着差はわずかでも今日は完勝、梶田が包まれているうちに思い切って前に出たのが吉と出た。

これは向日町で優勝した時と同じような先行、全く脚を使わずに前に出られたので余裕がある。

今日などは実質直線だけのレースと言ってもいいぐらいの展開、私の望んでいた形とはだいぶ違ったが最後に脚を使うという点では同じで文句なしの内容だ。

レースのうまさでは双璧と言っていい梶田や莉子を「技」で制しての優勝は価値ある１勝、もちろん特別レースはこんな緩い展開にはならないがひとつの自信にはなるだろう。

今年に入ってからは特によく考えて走れているしここまでは十分合格点、トップクラスは実力が接近しており勝ちっぱなしとはいかなくてもこのままの状態を保ってくれれば年末にはいるべき場所にいるはずだ。

莉子は惜しくも完全Ｖならず、初日は山原を捕らえたが今日は全くペースが上がらずうまく駆けられて実質直線だけのヨーイドンになってしまった。

どちらかというとスピードに乗るのに時間がかかるタイプだし、スパッと切れる脚はないのでこういう形は望ましくない。

それでも予選では山原・梶田を撃破して大いにアピール、追い込み中心なので今日のように展開に左右される部分はあるが、こちらも今年に入ってからは安定感抜群だし特に近況の内容は素晴らしい。

お互いにライバルと公言する山原と莉子、これからもずっとトップクラスで好勝負を続けてほしい。

篠崎は最終バックで最後方、前の梶田が外に出したので内を突いた。

結果的には外は全滅だしこれで正解、勝ち負けには加われなかったが地元決勝の確定板で面目は保った。

このところは全く精彩を欠いていたがさすがに地元戦には標準を合わせてきたか、予選でも連日見せ場があった。

脚の使い方次第ではまだまだやれるはず、もうひと花もふた花も咲かせてほしい。

梶田はなんと殿負け、初日もそうだったがもう直線では諦めてやめてしまったように見えた。

連勝がストップしたうえにガールズコレクションも不完全燃焼、人間なのでひと息入ってしまっても責められないし、すぐにまた今回気持ちを新たにというのも言うほど簡単なことではない。

それでも出るからには最低限は格好をつけてほしいが、グランプリを含め24連勝もした選手がこうも簡単に崩れてしまうとは意外だった。

いったんこういうところを見せてしまうとこれからはさらに包囲網が厳しくなるはず、これまで圧倒的な強さを誇ってきた女王に試練の時が来る。

なお一般戦では54歳のレジェンド高松美代子がついにラストラン、50歳のデビューという抜群の話題性でメディアに取り上げられることも多く、初期のガールズケイリンを盛り上げた主役の一人と言っていいだろう。

さすがに飛躍的にレベルが上がって最近では苦しくなってしまったが以前は十分に戦えていたし、通算３勝を挙げているのだから立派だ。

偉大なチャレンジに拍手、本当にお疲れさまでした。

さて、松阪記念｢蒲生氏郷杯王座競輪｣二日目優秀競走「松阪牛賞」は深谷知広が捲って快勝、今年こそＧ１戦線での深谷復活を期待するファンも多いはずだ。

3/27
松阪10R S級準決勝
[車 名 期県]
①坂口　晃輔 95三○
②濱田　浩司 81媛▲
③菊地　圭尚 89北△
④江連　和洋 76栃
⑤中井　太祐 97奈
⑥吉岡　篤志 82徳
⑦北野　武史 78石
⑧小橋　秀幸 85青
⑨深谷　知広 96愛◎

並び
４ ③８ ⑨１７ ⑤２６

これは⑨深谷、負けられない組み合わせだ。

相手もまず①坂口が大本線、離れた時には②濱田と③菊地が浮上する。

二車単
⑨→①②③

3/27
松阪11R S級準決勝
[車 名 期県]
①吉田　拓矢　 07城
②佐藤　慎太郎 78島
③東口　善朋　 85和○
④坂本　健太郎 86福
⑤武田　豊樹　 88茨▲
⑥大塚　英伸　 82静
⑦古性　優作　 00大◎
⑧武藤　龍生　 98埼△
⑨早坂　秀悟　 90城

並び
④ ⑦３ ①５８ ⑨２６

デキいい⑦古性の一発、中団は確保できそうな組み合わせだし①吉田と⑨早坂の叩き合いになればさらにいい。

相手は③東口と⑤武田、武田は前と決まるイメージは皆無なので前に踏んだ場合の⑧武藤へ。

二車単
⑦＝③⑤
⑤→⑧

3/27
松阪12R S級準決勝
[車 名 期県]
①浅井　康太 90三◎
②成清　貴之 73千
③三宅　達也 79岡
④阿竹　智史 90徳
⑤松坂　英司 82神
⑥馬場　勇　 92熊
⑦三谷　竜生 101奈○
⑧西村　光太 96三▲
⑨近藤　隆司 90千

並び
⑦１８ ⑨２５ ④３６

またクソ番組、いいかげんにこういうのはやめないか。

くれぐれも⑦三谷には自分のレースをしてほしい。

それでも①浅井の差し切りか最悪は番手捲りで⑧西村へ突き抜け、決勝は中部と近畿ばかりになりそうだ。

二車単
①→⑦⑧