ガールズケイリン函館ナイターは最終日、決勝戦は「道産子」奥井迪が堂々の逃げ切りで見事な完全優勝を飾った。

レースは奥井→東口純→奈良岡彩子→中川諒子→加瀬加奈子→山本知佳→篠崎新純という初手の隊列、残り２周を通過して１センターから中川が上がっていく。

中川が奥井の前に出たところを最後方から動いた篠崎が一気に叩いて打鐘、中川が２番手で奥井は３番手となりその後ろは東口と奈良岡の並走になるが外の奈良岡があっさり取り切る。

奥井は最終ホームですぐに叩き返して主導権、中川もすぐに踏み込んで絶好の奥井後位を奪取する。

奈良岡はその後ろ、前に出るのに脚を使ってしまった篠崎は飛びつけずズルズル下がってしまう。

加瀬は奈良岡の後から最終バックでようやく仕掛けるが車が出ず完全に不発、先頭で直線に入った奥井を中川が追い詰めるが奥井の脚色は最後まで衰えず見事に押し切った。

中川はこれ以上ない形もわずかに及ばず②着惜敗、奈良岡・加瀬は外に出して伸びを欠き内を突いた知佳が③着に入った。

奥井は着差以上の力の差で楽々完全優勝、当面の相手と目されていた加瀬も控えて捲り勝負に回ってしまい奥井に脚を使わせる自力が不在なので前半で消耗せずに済んだ。

初日にはガールズケイリン史上初の200勝を達成、二日目には加瀬も続いたし山原さくらや石井寛子もすぐに届くだろうが、特筆すべきは奥井がこれらよりデビューが遅くわずか260戦で200勝に到達しているということだ。

もちろんこれは通過点に過ぎないし、あとはなんとしても特別レースのタイトルがほしい。

中川は今日は申し分ない組み立てで絶好の展開、期待通りのレースをしてくれたが奥井を交わすことはできなかった。

これで勝てないとなると完敗、誰かが奥井に脚を使わせてくれるような展開にならないと逆転は難しそうだ。

知佳は加瀬を追走、加瀬が不発と見るや２センターから内を掬って一気に進出して最後は外の奈良岡に踏み勝った。

二日目には飛び出してしまったようにまだ自分の形が確立されていないので全くアテにはならないが脚はなかなかのもの、パワー負けしないしレースを覚えてくればかなり戦えそうだ。

加瀬は捲り不発、伊東で奥井を負かした時は奥井の後ろが離れたので追い掛けやすかったが、このメンバーではそのような展開にはならないので位置が取れないと明らかに苦しい。

ガールズケイリンは続いて松山ナイターがスタート、こちらは本来なら梶田舞が断然の主役となるはずだがまさかの乱調が続いている。

前回西武園は予選こそ連勝で勝ち上がったが決勝は⑥着惨敗、内に包まれたというよりはわざわざ内に突っ込んで踏み場をなくしてしまった。

完全にリズムを崩しているだけにどこまで信頼していいものか、力は一番なのは申し上げるまでもないが扱いが難しい。

むしろ近況は長澤彩が好気配、前回高知では高木真備を破って完全優勝を飾っている。

得点も56点までアップ、これは文句なしにトップクラスの数字だ。

鈴木奈央もそろそろ優勝がほしいところ、依然絶好調の石井貴子（東京）も侮れない。

4/21
松山6Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①石井　貴子　 104東○
②松尾　智佳　 102媛
③長澤　彩　 　106愛◎
④藤谷　はるな 110茨△
⑤高橋　朋恵 　108長▲
⑥小坂　知子 　104岐
⑦鈴木　彩夏　 110東

③長澤はこの後京王閣でガールズコレクションに出走、本番は次とはいえここで躓いているようではどうしようもないので結果も内容もそれなりのものが求められる。

もちろん今の長澤はそれに応えられるだけの選手、当所では予選落ちの苦い記録もあるが当時とは安定感が違う。

相手はまず①貴子、少なくとも予選クラスでは計算できる存在になりつつあるので好枠を得たここは数字通りに評価したい。

あとはマーク戦で⑤朋恵と④藤谷、朋恵は高知決勝で長澤と差のないレースをしているし藤谷は防府決勝で捲りを出して見せ場を作った。

三連単
③→①＝④⑤

4/21
松山7Rガールズ予選１
[車 名 期県]
①野口　のぞみ 110長
②佐藤　亜貴子 108神△
③竹井　史香　 106香
④元砂　七夕美 108奈
⑤梶田　舞　　 104栃◎
⑥野口　諭実可 102群▲
⑦鈴木　奈央　 110静○

⑤梶田の立て続けの失態にはガッカリ、しかし明らかに実力は抜けているのだから出てくる以上は本命だ。

一転して試練の時を迎えているが実力で乗り越えていくしかない。

相手は自力ある⑦奈央とようやく復調気配の⑥諭実可、②亜貴子は前回の西武園が大凡退で押さえまで。

三連単
⑤→⑥⑦→②⑥⑦