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中止順延のため、誠に僭越ながら・・・オートレース業界への提言スペシャル

2017/09/17 10:30 閲覧数(4359)
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皆様、おはようございます。

さて、本来であれば、今日は飯塚オートで開催中の特別G1プレミアムカップの2日目、いつものように前予想を・・・という事になるのですが、ご案内の通り、やはり本日は台風18号の影響により中止順延となりました。

という事で、中止順延時には過去のVTR等を放映してくれたりするCS中継よろしく、こちらもちょっと普段の予想コラムではない感じで、趣向を凝らしてみましょうか。

ここ1年ぐらいの私の前予想コラムの中で、度々、「ここはこうした方がいいんじゃないか」というような、ちょっとおこがましいですが、オートレース業界への提言みたいな内容をいくつか取り上げてきております。
今日はせっかくですので、それをダイジェスト的に、今日この1つのコラムに纏めてみたいと思います。

私のコラムをずっとご覧になって頂いている皆様にとりましては、「あ、そう言えば以前こんな事書かれてたな」というように、ちょっと思い巡らせて頂きながら、ご覧頂ければと思います。

ちょっと(かなり)長文となってしまい恐縮ですが、全部で5点あります。

・・・あ、そのうち最後の1点は、過去のコラムでは取り上げていない「新作」の提言となります。これは、ホント最近そういう事があって、これはちょっとどうだろうなぁ、提言すべきだなぁ・・・と思った事です。


■「湿走路」の定義の細分化を!


おそらくこれが、ここ1年で一番出てきた提言ではないかと考えております。

一口に「湿走路」と言っても、表面が全面的に濡れているだけの状態(軽い湿走路)と、水が浮いてしまう(走ると飛沫が上がる)程の状態(重い湿走路)とがあり、近況のレースを見ていても、明らかにこの2つの間には、利くコースや選手の得意・不得意があるように思えます。
「湿走路巧者」と一口に言っても、水が浮いた方がより良い選手と、水が引いた方がより良い選手というような傾向もあるはずと考えています(利くコースが変わるのだから、余計に・・・)。

よって、現在の走路状態の分類=「良走路」「斑走路」「湿走路」のうち、「湿走路」の中でも水の浮き具合によって更に2つに分けるべき(競馬で言う「重馬場」と「不良馬場」のように)と考えています。(例えば「重走路」「不良走路」のように)
そして、選手の走路別成績も、その細分化された走路状態のもとで集計されるべきと考えています。

問題は・・・その基準でして、走路上の水分量を測る仕組みを導入し、その上で基準を設けるという必要が有りそうです。(この際、「飛沫が上がるかどうか」という感覚的な基準でも良いですが・・・。それだけ、これは是非とも逸早く導入して欲しいと思っている内容となります。)


■グレードレースでのハンデ据え置きはNO!(但しやり過ぎもNO)


・・・で、前述の『「湿走路」の定義の細分化』と同じくらいに言っているのが、この件です。(言い方はいろいろですが)

まず、オートレースのハンデというものは、「一部例外を除き、本来は存在すべきではない」という考えが前提にあります。
なぜか。
それは、「同じ排気量で、同じワンメイクのエンジン、統一仕様の元で行われている」・・・即ち、物理的に同じ条件であるからです。
一部例外と言ったのは、新人選手の2級車混合となった場合。これは、明らかに異なる排気量という物理的なハンデ(車格ハンデ)が存在しているわけですから、当然それ相応のハンデを付けなければなりません。従って、1級車・2級車間でハンデが存在する事については当然と言えます。
しかし、1級車同士のレースについては、物理的に同じ条件である以上、「本来であれば」同一条件下で行われるべきなのです。ただ、それだと、常に有力選手が勝つだけのレースとなり、想定配当面からも、そもそもギャンブルとして成立せず、買い手の興味を削ぎ、売上に響く事態に繋がり、収益を上げる目的としての公営競技の存在意義を失う事になるので、その問題を解消するために「仕方なく」ハンデが付けられているのです。

他の公営競技を考えて頂ければ良いでしょう。競馬も、競輪も、競艇も、全てスタートは横一線です。スタート位置が異なる等という明らかなハンデが存在しているのは、オートレースだけです。ただ、それは「仕方なく」存在するだけなのです。

その中で、これはどのような競技やプロスポーツでも言える事ですが、その根幹には必ず「優勝劣敗」という原則が存在しなければなりません。つまり、強い者がより評価され、より稼ぐこと、そして劣る者が淘汰されていくという、当たり前のような原則です。

ここに1つのサンプルがあります。それは、2013年9月25日の飯塚G1ダイヤモンドレースです。
優勝戦は、ハンデ変動無く0m単騎の鈴木健吾、10m内枠の筒井健太のワンツーで決着し、「8周回スタート出たなりで何も起きなかった」レースでした。
この節間、鈴木健吾自身の機力がトップレベルに匹敵する仕上がりとなっており、上がりタイムも3.400と、とても20mもハンデをもらって良いとは言えないような結果が残りました。ただ、この節では特別に仕上がっただけで、それ以外も含めた通常時の実力差によって20mのハンデをもらっていたという事なのですが、同じ1級車という車格なのに「ただ主力勢と比べて劣るから」という理由で20mもハンデをもらって優勝した鈴木健吾がG1制覇分の優勝賞金を獲得した事を「優勝劣敗」という原則に照らし合わせて考えてみると、違和感を感じざるを得ません。自分が主力最重ハンの選手だとしたら、どう思うでしょうか。多少手を抜いた方が良いと考える事にはならないでしょうか。となると、そこに「優勝劣敗」の原則に反する流れが出来てしまう事になります。
(誤解頂きたくないのは、別に私は、鈴木健吾のG1制覇そのものを否定しているわけではありません(現在のオートレースのシステムの中でやり遂げた事ですので)。ただ、そのシステム自体に対して疑問を投げかけているわけです。)

ただ、鈴木健吾がまだ2級車だったら分かります。その理由は、前述の通りです。そこに、排気量の違いによる「車格ハンデ」という物理的な差が生まれるからです。これなら、どこからも文句は生まれないですし、生まれるべきではありません。

以上を踏まえ、SGや記念という賞金の高い開催(グレードレース)において、途中でハンデ調整が入るのは必要と考えています。
最近のグレードレース開催でも、最後までハンデが据え置かれた上で、その据え置かれた軽ハン勢が優勝して高い賞金を持って行ったというケースが何回かあり、その度に「最重ハンの主力選手はどう思っているんだろうなぁ・・・」と勝手に心配してしまったりしていました。

・・・ただ、だからと言って、例えば元々20mあったり、0-10であったハンデ構成を0mオープンにまで一気に調整するのはやり過ぎだと思います(先程の「ギャンブルとして成立するか」という観点に立つと)。例えば20m差があったら0-10に、また元々0-10だったらオール10mになるという程度が、むしろ丁度良い調整と言えます。
10m横並びのレースは、厳密に言えばハンデレースです(ゴールラインに対して並行ではないスタートライン、即ち横並びで無く、内側の選手が少しずつ前に置かれている時点で、同一条件では無い=オープンレースでは無い)。つまり、「優勝劣敗の原則」と「ギャンブルとして成立するか」という、相反する観点の折衷案として、「どちらにも倒せない中での適切な措置」と言えると考えています。

また、その上で、更なる折衷案として存在しているのが「一般開催においては、節間のハンデ調整は行わない」という原則で、これもまた賞金の安い一般開催であればこそ、存在して良いと考えています(一般開催まで、グレードレースのようなハンデ調整をされてしまうと、いよいよ優勝劣敗の差が大きくなり過ぎて、二極化が生まれる可能性が出てくるため)。


■「スタート力」の定義は、1周BSの位置取りまでを含めて!


昨今の「選手間の実力が拮抗している」オートレース業界において、特に重要な予想ファクターと言える「スタート予想」。
基本的に、オートレースのスタート予想で重要視されるのは「1コーナーの進入順」で、私がオートレースを見始めた頃から既に「スタート予想」の主流で、各場の専門紙およびCS中継の解説でも、基本的に語られるのは、1コーナーにどういう順序で入って行くのか、つまりスタート予想とは、スタートラインからそこまでの「出足」の部分に主軸を置いたものである、というものです。

但し、数年前くらいからのオートレースを見ていると、それ「だけ」では足りないのではないか、と思うようになっています。

つまり「スタート予想」とは、1コーナー進入までではなく、2コーナーからバックストレッチにかけての立ち上がり、この辺りでどのような順序になっているかを重要視すべきなのではないか、という事です。

これを考えるキッカケとなったのが、永井大介選手の台頭辺りから見え出して来た「カマシスタート」の存在です。

そして、特にここ1年では早川清太郎選手、或いは軽~中ハン勢では長田恭徳選手のように、これまでの考え方(=スタートタイミングや出足の部分を重視したスタート予想)では「遅い」方の部類に入る選手が、このカマシスタートを武器に、2コーナーからバックストレッチにかけては既に同ハン各車を競り落として先行態勢に入っている、というシーンをよく目にするようになってから、いよいよ「スタート予想」というものに対して考え方を変えていなければならないのでは、と思うようになってきました。

つまり、「序盤の展開」がどこまでの範囲を以て作られるのか、という事が、時代の変遷と共に変わってきている、という事です。

一昔前、カマシスタートという概念が存在していなかった頃は、確かに「1コーナーの進入」で序盤の展開が決まっていたように思います。しかし、前述したような「カマシスタートの使い手」が登場してきてからは・・・しかも出足が遅い分、これまでの考え方では「遅いスタート」と括られるが、チェンジを入れてから一気に伸びていく事で逆転していける選手が登場してからは・・・1コーナーまでが序盤の展開を作る範囲ではなく、2コーナーからバックストレッチにかけての辺り、ここまででようやく序盤の展開が決まるのだから、そこまでを一括りにして、ようやく「スタート予想」というものが成立するのではないか・・・そのように思うようになってきた、という事です。

従って、各種スポーツ新聞、専門紙の予想や、CS中継の予想に至るまで、「1周BSの位置取り」(展開順)を「スタート予想」の主軸におくべきと考えます。
(それを最近実践しつつあるのが、川口CS中継(板橋忍氏)のスタート予想解説かな、と思っています。)


■ミッドナイトオートレースは、現行の「8車6R制」がベスト!


・・・提言と言うとちょっとおかしいですが(「変えてほしい」という意味では無いので)、「このままでOK!(=だから変えるな)」という提言もアリかな、と思いまして。
今年の4月から、「8車6R制」として、月1回定期の開催となったミッドナイトオートレース。それまでの間は、車立てやレース数(および発走時間)について様々な試行錯誤が繰り返されておりました。その中で、「8車6R制」が最も支持が高かったという事で、この形に落ち着いたようですが、私も同じ感想を持っています。
つまり、7R制では間隔が短く少し忙しい(競輪のように事前にキッチリ予想が立てづらく、どうしても試走タイムを受けての最終判断となるため、結局予想には時間がかかる)分、適度な予想時間を作れる6Rの方が良く、とは言え「7車立て」では波乱の要素が少し削られ、場合によっては激安配当になってしまう分、それよりは少し配当面でも期待できる「8車立て」の方がより良い、と考えているからです。
また、もう1つ面白いと思った要素が、各レースの発売時間(発売開始時刻~締切時刻の間隔)です。
今年度上期のミッドナイトオートは、以下のような発売時間となっています。

1R:20分
2R:24分
3R:18分
4R:18分
5R:22分
6R:18分

・・・基本的に発売時間は「後のレースになればなる程長くなる」というのがセオリーかな、と考えておりますが、上記の通り、逆に前半(特に2R)を敢えて長く設定しております。
ここからは完全に私の推測ですが、例えばナイター開催を終えてもまだまだ打ち足りない、オート以外の各公営競技のギャンブラーの皆様方を迎えやすくするために、敢えて「ナイターからミッドナイトの切り替えタイミング」での発売時間を極力長くして、より入りやすい環境を作ろうとしているのではないか、と思いました。
そうであれば、これは歓迎すべき事だと思います。たかが数分の違いでは有りますが、そもそもミッドナイトの時間帯は、1Rの試走開始から最終レースまでの間、たった3時間。その中で時間を有効活用するために、敢えてセオリーとは逆に行ってみる、というこの試みは興味深いものがあります。
そして3R、4Rの発売間隔が短くなっているのも、ちょっとした中弛み(間延び感)を防ぐ効果があるかもしれませんし、多少なりとも「寝落ち」を防いでくれるかもしれません。

という事で、これは関係者の方々の努力に脱帽、拍手を送りたく、このままの形がベストであると考えています。


■試走戒告の逆、「本走戒告」の設置を!


これが最近起きた事象、「新作」となります。

先頃、良走路のレースでの出来事。山陽の某エース級の選手が「試走3.31」という抜けたタイムで人気を集めていたものの、本走では全く追い込めず7着と大敗。どうしたものかと本走タイムをチェックしたら、「3.473」・・・つまり試走偏差が0.16もありました。(試走偏差=試走タイムと本走タイムの差)

レースのリプレイを見ても後方が殆ど映っていないため、もし何かの競走戒告や被害を受けるような事象があったのであれば別ですが、結果を見ても、誰も戒告や注意を受けていないようです。

となると、試走で3.31も出ている車(しかもエース級)となれば、レースではどんなに混戦になったとしても「3.43」ぐらいでは上がって来れると考えるのが普通だと思います。それが「3.473」。穴見先生も森園先生も居たわけでは無い、別に混戦になるようなレースでも有りませんでしたし、途中で雨が降ったという事も有りません(このレースの勝者の本走タイムは「3.429」)。ちょっとこの遅さは余りに不可解です。言い過ぎかもしれませんが「無気力」と取られてもおかしくはないと思います。

よく言われるのが、「試走時とレースでは動きが全然変わっていた(気候の変化やドドドが突然出る等)」という事ですが・・・勿論そのような可能性が有る事は百も承知ですが・・・それでも試走偏差0.16はちょっと異常なのではないかと思います。
タイムに関する戒告としては、数年前から始まった「試走戒告」(車券圏内の入着選手で試走偏差0.02以下の場合に戒告)というのがありますが、その逆で、余りに偏差がかけ離れている場合の戒告、名付けるならば「本走戒告」というのも必要なのではないかと考えています。

ただ、難しいのはその基準です。勿論「走路状態が良走路で、途中も全く変わっていない事」が絶対条件で、更に「戒告・注意等が一切無い事」も条件になるでしょう。その上で・・・どうでしょうかね。試走偏差0.15以上ですかね。
そう考えると、適用される可能性も殆ど無いような、あまり意味の無い制度になってしまう可能性は有りそうですが・・・いや、でも、この間のこのレースの結果を見て、腹立たしかったのは事実ですので(勿論その選手をアタマで買ってますので)・・・何とかなりませんかね・・・。



以上です。

これらは、もし今後、ファンミーティングのような場があれば直接提言したい内容でもあります。
もしご感想等ございましたら、コメント頂けますと幸いです。

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コメント(6)

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浜松の風

おはようございます
私も「本走戒告」は賛成ですが適用される場合が車の状態、タイヤの状態なども加味されてタイムだけで一概に判断するべきかを悩むところです。
それよりもスタートのフライング、レース中の落車は車券返還を望みます。
データはありませんがフライングした選手は概ね連に絡んでいることが少なく思います。これは試走タイムがいい場合にもです。
落車も周回を走りきることを前提としての車券戦術であることで返還が望ましいと考えます。返還されても次のレースで使うので同じですけど、ファンの気持ちは違います
JKAの偉い方々は解っていない
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Kazz

>浜松の風さん

コメントありがとうございます(^^)
確かに「本走戒告」に関しては、いろいろ前提条件が必要で、判断が難しいところですね。
また、おっしゃる通り、フライングや落車に関しては、ぶっちゃけお金返して欲しいと思う事がありますね。その場合、特にフライングに関しては現行の「失権」だけでなく、一発で発走除外にすべきですね。昔の6枠制と異なり友引の必要も無いですし、そもそも展開がガラッと変わってしまいますし・・・。それくらいやってくれた方が、逆に買い易いですよね。
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浜松の風

月間大賞おめでとうございます
何時もレース予想を参考にさせていただいています
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emic1

コラム大賞おめでとうございます✨
いつも勉強になります????
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Kazz

>浜松の風さん

コメントありがとうございます(^^)
今後とも宜しくお願い致しますm(_ _)m
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Kazz

>emic1さん

コメントありがとうございます(^^)
今後とも宜しくお願い致しますm(_ _)m
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